ドールズ ～ドールマスターとなった少女は異世界で娘達と旅をする～

２８３．無事生まれたみたいです。

　前回と同じで出産もほぼ同時ですか・・・慌ただしくなるので、１日くらいずらしてくれてもいいのですよ・・・双子扱いにするからダメですか・・・ちょっとくらい融通してくれてもいいと思いますよ、女神様・・・

　結構時間がかかりましたが、無事出産しました。私が男女の双子を産んで、レイナが男の子を出産ということでした・・・

　女神様のサービスは私のところにも男の子を１人授けるということだったようです・・・サービスかもしれませんが、私が苦しいだけでしたよ・・・本当にサービスなのですか？

　女神様にお祈りして授かった子ですが、３つ子ですか・・・家族が一気に増えますね・・・守るべきものが増えると、無茶ができなくなってきます・・・今までも相当無茶をしているって？そうですか・・・あまり自覚していませんでしたね。

　「ねぇ、カオリ・・・名前はどうしますか？」

　そうです・・・名前を考えなければいけませんでしたね・・・

　３人分ですか・・・１番上が私の産んだ男の子、次が女の子、最後が、レイナの産んだ男の子ですか・・・

　「クラン」、「クルミ」、「クオン」・・・

　「レイナ、どうですか・・・クラン、クルミ、クオン・・・ダメですか？」

　「クオン･･･私の産んだ子がクオンなのですね。」

　「ええ、一番上の子がクラン、女の子がクルミです。」

　「はい、すごくいいと思います。カオリが決めてくれたのですから・・・」

　「レイナが気に入ってくれて良かったですよ。」

　「あなたの名前はクオンですよ。カオリが決めてくれましたからね。」

　クオンを抱きながら話しかけてますね。嬉しそうで何よりです。

　「お兄ちゃんがクランで、あなたがクルミです。いい子に育ってくださいね。」

　漢字で付けてあげれればいいのですが、残念ながら漢字はありませんからね･･･この世界の言語ですか？そんなの知りませんよ･･･女神様の力で話せるし、読み書きできてるだけです。

　さすがに３人生まれると大変でしたよ･･･メイドさんも駆け回っていたようですからね。私も２人出産だったので結構苦しかったのですよ･･･痛みが少なかったことだけが救いです。女神様の加護があって良かったです･･･

　子供の顔をみてると、その苦しかったことも忘れてしまうのが不思議ですね・・・本当に可愛いですよ、３人とも。

　「本当に可愛いわね。自分の時もそうだったからわかるけど、子供って可愛いわよね？」

　アリスもそう思いますか？

　「アリスももう１人欲しい？」

　「欲しいと聞かれると、欲しい気もするけど・・・カオリも一緒？」

　私にまた産ませる気ですか？流石に勘弁して欲しいです・・・

　「えっと・・・私はちょっと・・・」

　「クスッ・・・大丈夫よ、一緒に産んでとは流石に言えないわ。」

　よかったです。

　「でも、子供が欲しい時は２人で祈りを捧げに行くから、女神様にサービスされたらそれは私のせいじゃないわよね？」

　ちょっと、何言ってくれてるんですか・・・そんなの、あの女神様なら絶対やるでしょうね・・・そのサービスだけは欲しくないです・・・

　「そういったサービスはもういいですよ・・・」

　「そうね、今回は大変そうだったものね。」

　わかってくれているみたいです・・・本当に大変だったのですよ・・・何がって、お腹の中から蹴るんですよ。２人でです・・・さすがにそれだけは加護があっても大変なのですよ・・・夜寝ている時でもお構いなしなのですから・・・

　普通は、子供を産んだ後ってかなり体力を消耗しているはずなんですけど、加護のおかげで体力もすぐに戻りましたからね。

　メイドさんたちもかなりの人数が来てくれてますし、私たちもずいぶん楽ができてます。

　子育てですか、大変ですが２度目ですからね、少し離れましたよ・・・レイナの方もアリスがついてくれていますし、安心です。

　母親が３人いるとは言っても、子供も３人なのです、夜は戦争ですよ・・・１人泣き始めると連鎖的に皆泣き出すのです・・・

　私と、レイナ、アリスであやすのですが本当に大変です・・・メイドさんがいなかったら私たち寝れませんからね・・・

　私たちも頑張りますから、すくすく育ってくださいね。皆、女神様の加護がついていると思いますから、怪我や病気に関しては大丈夫かと思いますが過信は禁物ですからね・・・