281.また双子をお願いしたみたいです。
今日は帝国にきています。皇帝陛下に親書を渡しておかないといけませんからね・・・
王国の方ですか、昨日行ってきましたよ・・・お義父さまは私のことにはあまり興味ないみたいです・・・ユキとユウゴを連れてきてないのかと言われましたからね・・・孫が可愛くて仕方ないんでしょうね。私はどちらかといえば厄介ごとを運んでくるとしての印象が強いのでしょう・・・
自覚していますけど・・・孫ができると、娘はどうでも良くなるのでしょうか・・・私も孫ができるまでは良くわかりませんね・・・ずいぶん先の話でしょうね・・・
「皇帝陛下、親書を持ってきました。」
「カオリ、ちょっと待て、それを受け取る前に渡しておくものがある。」
なんでしょうか・・・親書を受け取る前にですか・・・何かありましたっけ、王国では何も言われませんでしたが・・・
「カオリ・・・お前に帝国侯爵の地位を授ける。」
「えっ・・・」
「なぁ、とりあえず受け取っておいてもらえんか?タイミングとして今しかないんだからな・・・」
「なんで、帝国の侯爵位をもらわないといけないのですか?」
「うむ、これはカオリにと言うよりお前の子供にと言う意味合いが強い。レイナと結婚した今なら侯爵位を授けることができるのだ。」
なるほど、子供ができたら帝国にも1人欲しいと言うことですか・・・王国では爵位を持ってますから、領地をユキかユウゴにあげることができますからね・・・レイナとの子供には、帝国の爵位はないのでそちらは継がせるとかありませんからね・・・
「わかりました。では預からせていただきますね。」
「うむ、助かる。」
「でも、なぜ親書を受け取る前なんですか?」
「それを受け取ったら、カオリを女王と認めることとなるだろう。他国の女王に爵位なぞやれんだろ?」
なるほど、それでこのタイミングということですか・・・
でもほとんどこじつけのタイミングですよね・・・国を作ることがわかっていてそれからですから・・・慌ただしくてそれどころじゃなかったのも認めますけど・・・
親書も渡しましたし、これで要件はおしまいですね。
「ところでカオリ、孫はいつの予定だ?」
「えっ・・・」
「何を言っておる。レイナから聞いておるぞ、双子だという話だったな。」
「レイナ・・・もう話していたんですか?」
「えっと・・・嬉しかったもので・・・つい・・・」
ついじゃないでしょ・・・この忙しい時ですから、まだ無理ですよ・・・
「今はこんな状態ですから、もう少し後になりますよね・・・」
「セバスもいるし、私も手伝うからなんとかなるんじゃない?書類くらいならサインもできるでしょ?」
アリス・・・余計なことを言わないでください・・・せっかく先延ばしにしようと頑張っているのですから・・・
「アリス嬢にそう言ってもらえると有難い。迷惑をかけるが、よろしく頼む。」
皇帝陛下、軽々しく頭を下げるのはどうかと思いますがいかがなものでしょう・・・家族なのだから大丈夫ですか・・・確かに公の場所ではないですからいいのかもしれませんが、それでもですよ・・・
「カオリ・・・今から教会に行きませんか?」
「えっ・・・今からですか?」
「善は急げとか、時は金なりという言葉があるじゃないですか。」
そんな言葉が伝わっているのですね・・・絶対に転生者ですね・・・でも時は金なりの使い方は間違ってますよ・・・
「仕方ありません・・・行きましょうか・・・アリスも来ますか?」
「えっ・・・わ、私も・・・2人目ですか・・・でも、カオリの代わりに仕事もしないといけないし・・・」
何を顔を赤くしてるのですか・・・
「アリス・・・そういう意味ではなくて・・・ついて来ますか?」
「えっ・・・そ、そうね・・・一緒に行くわ・・・」
そっぽむいて誤魔化さないでください・・・アリスが欲しいというなら時期をずらしてでしたら構いませんよ。でも私は産みませんからね・・・
教会に来ています・・・今ものぞいているのでしょうね・・・とりあえずお祈りをしましょう・・・
『久しぶりですね・・・』
「・・・・・・・・・」
『どうしたのですか、何か怒っているように見えますが・・・』
別に怒っているわけではないですが・・・勝手に信託とかおろすからですよ・・・
『話が早く伝わって良いと思ったのですが、ダメでしたか?』
十分迷惑しました・・・信託をおろすにしてもタイミングってあるじゃないですか・・・全く準備していない状態であんなことされたらたまりませんよ・・・
『まぁ、終わってしまったことですし・・・』
女神様がそういうことを言いますか・・・
『今回はレイナとの子供の話でよかったのですよね。どうしますか?2人とも男の子がいいという話も出てたかと思いますが・・・』
そこまで覗いてたのですか・・・本当に暇ですね・・・
『暇なわけないじゃないですか・・・たまたまです・・・』
「そうですか・・・では、私が女の子で、レイナに男の子でお願いします・・・」
『わかりました。では少しだけサービスしておきますね。色々あったお詫びみたいなものです。そろそろ時間のようなので、失礼しますね・・・』
ちょ・・・ちょっと、サービスって何をですか・・・
あっ・・・教会に戻ってきました・・・あの女神様がサービスだなんて怖いのですが・・・ちょっとしたお願いで最高位の加護ですから・・・
「レイナ・・・ご希望通り、私が女の子で、レイナが男の子にしてくれるそうですよ・・・ただ・・・」
「ただ、なんですか・・・」
「色々あったお詫びだそうで、サービスしてくれるそうなのです・・・」
「何をですか?」
「さぁ?」
「さぁ・・・って、カオリそんないい加減な・・・」
「だからいい加減な女神様だって言ったじゃないですか・・・何も教えてくれなかったんですよ・・・」
「「・・・・・・・・・・」」
2人ともそういう反応になるじゃないですか・・・
また今度聞いてみましょう・・・教えてくれるかはわかりませんが・・・
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