258.灰に出来るみたいです。
まずはお城に帰りましょう・・・アリス達は温泉に行っているようですが、どこの温泉かなんてすぐにわかることです。
「ただいま・・・アヤハはいる?」
『はい、カオリお母様。』
「アリス達の行った温泉はわかる?」
『はい、先日作られた温泉に視察だと言って行かれました。』
視察ですか・・・いい言葉ですね・・・遊びに行ったんですよね・・・場所はわかりますので扉を使ってすぐにいきましょう。本当にこれを作っておいて良かったと思います。アリスにかなり叱られたのもよく覚えていますが、それでも便利です。
結構しっかり出来ていますね・・・本当ならこのまま私も遊んでいきたいとは思うのですよ・・・このまま放って置くというのも有りだとも思うのですが、私の素性がわかっている異常無理ですね・・・
アリスがいますね・・・浴衣を着てくつろいでますね・・・視察ですよね?
「アリス、ただいま・・・」
「カオリ、もう終わったの?」
「・・・・・・・・・・」
「また何か抱え込んできましたって顔ね・・・」
「はい・・・抱え込んできました・・・助けて下さい・・・」
少しアリスに甘えましょう。ちょっとくらいいいですよね・・・
「はぁ~・・・今度は何を抱えてきたのかしら?」
頭を撫でてくれますね・・・アリスがとても優しいです・・・
「実はですね・・・」
皇帝陛下に会って、会食をして、第3皇女を嫁に勧められたことを話します・・・
「ねぇ、カオリ・・・それでどうするのかしら・・・」
さっきまで撫でてくれてたのが拳でぐりぐりしてきます・・・ちょっと痛いです・・・本当に痛いですから・・・
「私だけでは返事も出来なくてアリスに相談しに来たんじゃないですか・・・」
「お父様の所に行くわよ。これは私達だけの話じゃなくなっているもの・・・本当にトラブル体質よね・・・」
うっ・・・そんなことを言うからコトハが変な言葉を覚えるのですよ・・・否定出来ないのが辛いのですが・・・
「お父様、またカオリがやらかしたわ。」
アリス・・・一応国王陛下の執務室ですよ・・・扉を開けてから用件を言うのはどうかと思うのです・・・
「またか・・・今度は何をやらかしたんだ・・・ちょっとやそっとの事じゃ驚かんぞ。」
「カオリが、帝国で女を作ってきたんです・・・」
「ちょっと・・・アリス変な言い方をしないで下さい・・・まだ作ってません。」
「まだだと、わしの可愛いアリスだけじゃ不足だと言うのか?」
「ですから・・・」
もう1度アリスにした説明をしましょう・・・そんなに頭を抱えないで下さい・・・私だって胃が痛いのです・・・
「カオリよ・・・貴族の義務だな・・・」
「そうなるわよね・・・いい、私が正妻だからね。それだけは譲れないわよ。」
それは側室なら認めると言うことですか・・・
「カオリのおかげで帝国とつながりが持てると思えば王国にとっては悪いことばかりでもないな。」
「私には悪いことしかないわ。カオリは私だけのものなんだから・・・」
ちょっと嬉しいですが、お義父様の前での発言としては恥ずかしすぎますよ・・・少しは控えて下さい・・・
「国と国のつながりの為に結婚は仕方ないと言うことですか?」
「まぁ、そうなるな。アリスには悪いがこれも貴族の義務と思って我慢してくれ。」
「私が正妻でその子は側室ですからね・・・」
「はい・・・後日アリスは迎えに来ますね・・・車で連れてきたということにしますので・・・」
「そうね、私達はカオリに呼ばれて急いできたということにしましょう。」
結構怒ってますね・・・私だってアリスだけでいいと思ってるんですからね・・・でも断るに断れないじゃないですか・・・
「アリス・・・そんなに怒らないで下さいよ・・・」
「べ、別に怒ってなんかいないわよ。」
いえ、怒ってますよね・・・
「面倒くさいんで、ホワイトに灰にしてきて貰いましょうか・・・」
「ちょっと、カオリ・・・何言ってるの・・・」
「だって、アリスが怒るから・・・」
「だからって・・・」
「のう、カオリ・・・そのホワイトというのは何だ?わしは初めて聞く名だが・・・」
「「あっ・・・」」
その後ホワイトについてお義父様に問い詰められました・・・嘘を言うわけにも行きませんので、本当のことを全部話しましたよ・・・
「カオリ・・・お前の言うことは極力聞いてやる・・・だから、国を灰にするなんて言うんじゃないぞ・・・」
しませんよ・・・ちょっと言ってみただけです。やりませんから大丈夫ですよ・・・
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