212.ドラゴンを創るみたいです。
「そろそろ魔王対策をしないといけないかな・・・」
そろそろやっておかないといけないと思いつつ先延ばしにしてきましたからね・・・
「カオリが、魔王対策とか言うとネズミとかの害虫駆除でもするように聞こえるのだけど・・・不思議ね・・・」
ネズミの駆除って意外と大変なんですよ。アリスはその大変さを知らないのでしょう・・・ネズミは増えるけど、魔王は増えませんからね・・・きっとネズミの方がやっかいだと思いますよ。
何にしても、そろそろドラゴンを作っておかないといけないでしょう。さすがにここで作るとまずいでしょうから、どこか人の来ないような所で作らないといけませんね。
そうですね・・・古の塔の近くなんかいいですね。あそこなら誰も来ないでしょう。
「ちょっと出かけてくるね。」
「どこに、何をしに行くの?」
「古の塔まで、ドラゴンを作りに行ってきます。」
「あんなところまで?」
「なら、領都の傍で作った方がいいですか?」
「ごめん・・・今回はカオリが正しいわ。」
その今回はってなんですか・・・いつもは正しくないなんて言い方やめてくださいよ・・・
「それじゃあ行ってくるね。」
「待って、私も行くわ。カオリ1人だと危なっかしいから。」
私1人だと危ないのですか・・・そんな変な事はしませんよ・・・何はともあれ、アリスもつれだって古の塔まで行きましょう。もちろん例の扉を使いますよ。一瞬で行けますからね。
いつものメンバーで古の塔までやってきました。アヤハ達はメイド服を着てますね。なので私とアリスでメイドさんを7人連れているような感じです。メイドさんの多すぎやしませんか?
古の塔のまわりを少し散策してみましょう。広い場所がないと創れませんからね。
「アヤハ、コトハ。この付近に広い場所はありませんか?」
『うん、ちょっと言ったところに開けた場所があるよ。』
コトハが教えてくれましたね。ではそこに移動してドラゴンを作ることにしましょう。
「森の中だというのに結構広い場所ですね・・・」
ここなら十分作れそうです。
「ここで、ドラゴンを作るの?」
「ええ、ここなら人目につきませんし広いですからね。」
「あの模型のドラゴンを作るのね・・・えっと、その、体は大丈夫なの?」
ああ、この間倒れたのがまだ気になるのですね。
「大丈夫ですよ、魔力の運用を覚えましたから。」
きっと大丈夫だと思いますが、時間がかかってもいいので、私の魔力少なめでいける様頑張ってみましょう。
広場の真ん中まで来て始めることにします。
姿形は先日作った模型の通り、白と赤のドラゴンです・・・別に惑星を吹き飛ばしてもらわなくてもいいので、強いのがいいです。当然人の言葉はわかること前提ですよ。一応、模型も置いておきましょう。女神様にもらったカイザードラゴンの素材と、私のエルダードラゴンの素材、古龍の素材も混ぜておきましょう。さてクリエイトです・・・
それでも結構魔力を持っていかれましたよ・・・ちょっと体がだるい程度ですけど・・・それにしても大きな繭ですね・・・何せ、100m級のドラゴンですから大きくて当然なんですけどね・・・
「ねぇ、今まで見た中で1番大きいんだけど・・・体は大丈夫?」
「ちょっと体がだるいなってくらいですよ。」
「そうなの、じゃあ、こっちで座って休憩でもする?」
せっかくアリスが誘ってくれてるのですし、休憩することにしましょう。
「そうね・・・ちょっと休憩しましょうか。」
私とアリスが木陰に座ると、メイドさんがお茶の用意をしてくれますね。先日渡したマジックバッグですか。色々お茶の時の道具とか入れてるんですね・・・さすがです。
アヤハ、そこで舌打ちしない。あなた達は本職のメイドさんじゃないんだから。
さて、ドラゴンはどのくらいの時間がかかるのでしょうか・・・
「3日ですか・・・」
「何が3日なの?」
「あっ、ドラゴンができるまでですよ。私の魔力消費を抑えて作ろうと思ったらこうなりました。」
「抑えてなかったら、また倒れてたかもしれないってこと?」
「そこまではならないと思いますが・・・」
「そう、でもよかったわ・・・またカオリが倒れたら、カオリの物作りを全面禁止にしたところよ。」
そうなんですか・・・これからは注意して作りましょう。特に大きいものなんかは意識しないと危ないかもしれないですね。
3日間はここにいることになりますね・・・テントでも貼って、野営しましょうか・・・見張りは・・・適当に割り振ってもらいましょう。メイドさん達にもお願いしたほうがいいですからね。アヤハ達とペアを組んでもらって、3交代ですね。
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