198.道路を整備するみたいです。

 今日は半日ゆっくり過ごしますよ。とは言ってもみんなでお茶をして話をしているだけなんですけど・・・

 「ところで、カオリ。魔王をなんとかするなんて言ってたけど本当に大丈夫なの?」

 まぁ、普通そう考えますね。

 「ええ、今までがエルダードラゴンがいたおかげで魔王が復活しなかったらしいんです。」

 「そのエルダードラゴンをあなたが倒してしまったと・・・」

 私ではなくとどめを刺したのはアヤハですけどね・・・

 「まぁ、そうなんですが・・・替わりがいればいいのかなって・・・」

 「エルダードラゴンの替わりって・・・また作るの?」

 「そのつもりですよ。そのための素材も女神様から頂きましたし。なんとかなるでしょ?」

 「ドラゴンを作るの?」

 「一応そのつもりですよ。なるべく強いのがいいですね。」

 「カオリ、確認するけど世界を滅ぼしたりしないよね?」

 何をバカなこと言ってるんですか・・・世界を滅ぼすとか・・・信じられませんよ・・・

 「なんでそんなことする必要があるんですか?やりませんよ。」

 「信じてるからね・・・」

 どこまでが本気でどこからが冗談なのでしょう・・・全部冗談であって欲しいんですが・・・

 「魔王を倒せるくらいのドラゴンってどんなドラゴンかなって、いろいろ考えてるんですよ。だからしばらく保留です。」

 「魔王を倒せるドラゴンを作ろうとしてるカオリが一番怖いわ・・・」

 想像力依存のスキルですからね・・・異世界の知識がある私としては魔王を倒すドラゴンは作れるのじゃないかと思うのですよ・・・



 ドラゴンを作る話は適当に切り上げました。長々と続けると、どんどん私が普通でない存在になっていくからですよ。ゆっくり1人で考えてしかるべき時期になったら作りましょう。

 午後からのお仕事は地図を見ながら道路の整備計画ですね。どの道を優先して作るか、どこを大通りにするかなど考えるところはいくらもあります。

 アリスとギャリソンもくわえてああでもないこうでもないと結構時間をかけて決めましたよ。まずは領主の館の前から私達のお城へ向けての通り、町のメインストリートの2つですね。そこがすんだら徐々に広げていくと言うことで決まりました。

 明日は少しだけ道路の整備をしましょう。その位はアリスも許してくれるでしょう。

 「明日から少しずつ道路の整備をはじめたいんだけどいいかな?」

 「一気にやっちゃわないって約束出来る?」

 ああ、私が魔力の使いすぎでまた倒れるのを危惧してるのですね。

 「ええ、一気にやったりしませんよ。それに女神様にいいやり方を聞いたので大丈夫だと思いますよ。」

 「女神様に聞いたやり方?」

 「ええ、私が魔力の使いすぎで倒れたでしょ?だからいい方法はないかと思って相談したんですよ。」

 「いい方法があったの?」

 「はい、教えてもらいましたから多分大丈夫です。」

 「わかったけど気をつけてね・・・」

 アリスの許可も出ましたから明日は頑張りましょう。



 「カオリ・・・約束は覚えてる?」

 「えっと・・・」

 アリスに問い詰められてるところです・・・なぜって・・・予定していた道路の整備が終わってしまったからです・・・一気にやらないって約束について言及されているところです。

 「私、言ったわよね・・・一気にやらないようにって・・・」

 「私もこんな事になるだなんて解らなかったんですよ・・・」

 地図を見ながら道路の整備をイメージしてスキルを使っただけです・・・今までは100メートルくらいしか整備出来ませんでしたが、一気に予定していた道路が整備されてしまったんですよ・・・

 これが、私の魔力だけでなく自然界の魔力も使うと言うことでしょうか・・・強力すぎますね・・・

 私の魔力はほとんど減った感じがしません・・・これなら教会も一気に作れてしまう気がしてきました・・・いえ、意識的に何回かに分けましょう・・・次これをやってしまうとアリスにお説教をされそうです・・・今でさえ、色々言われてるのです・・・きっと2度目はないでしょう・・・


 午後からの予定が一気に終わってしまいました・・・結局午後からもゆっくりとお茶の時間となりました・・・

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