197.地図が出来たみたいです。
女神様から素材ももらいましたし、約束通りドラゴンを創らないといけません。でも最強のドラゴンってどんな感じのでしょうか・・・よく考えてから創りましょう。
「また、女神様とお話し?」
「ええ、そうですよ。もらう物ももらいましたし、魔王対策もなんとかなりそうです。」
「はぁ~・・・」
「どうしたんですか?ため息なんてついて・・・」
「普通の人は魔王の対策なんて立てられないんだからね・・・」
そう言われてみればそうですね・・・私が普通でないということですか・・・
「や、やっぱり魔王対策は無理かな?」
「それはそれで困るのだけど・・・」
私はどうすればいいのですか・・・
「なんとかなるといっても、少し考える時間は必要なのでもう少し後ですけどね・・・」
「後でなんとかなるカオリが怖いわ・・・もう、カオリが魔王だって言われても私は納得するわ。」
酷いです・・・でも、エルダードラゴンより強いアヤハとイロハがいるのですから、魔王より強いと言われても仕方ないのでしょうか?
「まぁ、魔王のことはまた今度でいいので、先に町をなんとかしましょう。」
「そうね・・・」
その全てを諦めた様な目で見ないでください・・・悲しくなります・・・
「とりあえず、町の中を通る道をなんとかしたいです。」
「なんとかって?」
「私たちの城に続く道と同じ様な石畳にしたいんですよ。」
「確かに主要な道が綺麗になるのはいいわね。」
「最終的には領内の町をつなぐ道は全部綺麗にしたいですね。」
「全部カオリがやるつもり?」
それは大変すぎますし、私の時間が減ってしまいます。綺麗な石畳の敷き方を教えて街道は全部任せますよ。
「やり方を教えて、やってもらいますよ。私がやるのはこの街だけです。」
アリスも納得してくれたみたいです。とりあえず町の詳細な地図ができるまではお休みですね。
「今やれることは済みましたし、ギャリソンが地図を完成させるまでは休みにしましょう。」
「そうね、カオリには休みが必要よ。」
領主が護衛もつけずに街中を歩くのはあまり良くないのでしょうが、アヤハ達も一緒なので大丈夫でしょう。
町を歩いていると皆私たちに頭を下げていってくれます。最初はアリスがいるからだと思ってましたが、私が領主であるということがかなり知れ渡っている様です。
やっぱり海賊退治が大きかったんでしょうか?えっ、違う?岬に大きな城を建てたから・・・なるほどそっちでしたか。確かにここからでも塔の先端くらいは見えますね・・・それに家具職人はもう出入りしていますから、噂が広まっていても仕方ないでしょう。
アリスと一緒に町を廻っているのですが、だいぶ活気が出てきましたね。商業なども活気付いてくれるといいのですが、ラッセルさんが到着するのを待つしかないですね。あとは、ガンテツさんが探してくれている鍛治師でしょうか・・・
それまでに設備を整えておくことも必要ですね・・・
「ねぇ、カオリ。休むんじゃなかったの?」
「えっ?」
「何か色々考えながら歩いているみたいだから・・・」
「そうでしたね・・・なんか、あれも、これもって、やることがあるなぁと思って・・・」
「そうね・・・でも今日は何も考えなくていいんじゃない?そういう日があってもいいと思うの。」
そうですね・・・そう言った日があってもいいかもしれないですね・・・
「アリス。ありがとう。」
首筋にキスしてあげたら、真っ赤になってますよ。別にそう言った趣味はなかったはずですが・・・アリスがすごく可愛く思えて仕方ないんですよね・・・可愛いは正義なのでいいですよね・・・
そのあとは夕方まで、町の視察を名目に食べ歩きしながら楽しみました。
ちょっと危なそうな路地とかも覗いてみましたがさほど危険ではなさそうです・・・面白い物もありませんでしたが・・・
『カオリ様、遅くなって申し訳ありませんでした。町の詳細な地図が出来上がりました。』
えっ・・・もうできたのですか・・・3日くらいはかかると思ってたのですが・・・
優秀なのか、私を休ませる気がないのか・・・
「早かったわね。助かるわ。」
一応ねぎらいの言葉はかけておかないといけませんね、これからも頑張ってもらわないといけませんし。
『本来なら朝にはできていなければならないものを・・・』
「そ、そこまで急ぐ必要もないわよ。十分頑張ってくれたと思うわ。」
『ありがとうございす。』
「アリス・・・地図ができたんだって・・・」
「そう・・・優秀な代官でよかったわね・・・」
「それでも、明日も休みますね。半日くらいはいいですよね?」
「カオリはそのくらい休んだほうがいいと思うわよ。」
明日は午前中はお休みですね。お茶でもしながらゆっくりしましょう。お仕事は昼からここでできる仕事だけです・・・
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