192.アリスと狩りをするみたいです。
店に戻ってきました。
アリスですか?もちろんたくさんキスしてあげましたよ。「やだ」とか「やめて」とか言ってましたけど、逆に抱きついてくるのですからポーズだけですね。
「イザベラさんのことはどうしましょうか?」
「どうしましょうかって?カオリの中じゃもう決まってるんでしょ?」
「えぇ、まぁ・・・」
雇ってしまえば楽になるかなぁ・・・とは思ってますが、商業ギルドから引き抜く形になるので、ギルドとの仲が悪くなると嫌なのです・・・
「ギルドとの関係が悪くなったりしませんよね?」
「ギルドは、カオリに貸しができたと思うくらいじゃないの?」
「貸しですか・・・」
確かにそうですね・・・大事な職員を引き抜くのですから・・・
「あなたとのパイプを持てることを考えれば安いものだと思うはずよ。」
「そんなものですか・・・」
「そんなものよ。貴族というのはそのくらいの権力はあるものなの。ただ、乱用はダメよ。」
もちろん乱用なんてしませんよ。
「それならば、イザベラさんを雇うことにしましょう。ギルドマスターには一言入れた方が良さそうですね。」
「そうね、その方がいいと思うわ。」
アリスがいてくれるだけで、心強いですね。私の知らないことをいろいろ知ってますし、相談に乗ってくれますから。
さすがに昨日の今日では話が早すぎるので、数日あけてから話に行きましょう。その間は店でゴロゴロしてればいいでしょう。新しいデザインを考えるのもいいですね。
「今日は何か予定はあるの?」
「今日ですか・・・別に特にないですよ。ゴロゴロしてようかと思ってましたが・・・」
「ゴロゴロって・・・」
「何もしないわけじゃないですよ。新しいTシャツのデザインとかは考えてるんですから・・・」
「でも、ゴロゴロしてるのよね・・・」
何かしろということでしょうか・・・ああ、どこか連れて行けってことですね・・・
「何処か行きたいんですか?」
「べ、別にどこか行きたいわけじゃないけど・・・」
だんだん声が小さくなっていきますね。そうですか、何処か行きたいんですね。とは言ってもタイランスは観光出来るような所もないですからね・・・
「狩りにでも行きますか?ボアか、ディアくらいならアヤハ達もいるし大丈夫だと思うんですよ。少しくらいなら遠出してもいいですし・・・」
「カオリと一緒に狩り・・・」
「ダメですか?」
「そんなことはないわ。2人っきりじゃないのがちょっと・・・」
最後の方がよく聞き取れなかったですね・・・なんと言ったのでしょうか・・・まぁ、狩りでいいということですね。
装備は持っていたので、それを使いますが武器の方はせっかくの狩りなので弓を使うことにします。
貴族の狩りは馬に乗ってするそうですが、今回は特に馬での狩りはしませんよ。別に、私が馬に乗れないわけじゃないです・・・苦手ではありますけど・・・
今回狩りに行くのは、私とアリス。アヤハとメイドさんの4人です。イロハとコトハも行きたがったのですが今回はお留守番を言いつけました。これからは誰かを置いていくこともありますからね。
馬での狩りはしませんが4人とも馬での移動です。私もちゃんと乗れますよ・・・私の作った馬ですから振り落としたりしませんし・・・
「アヤハ、近くにボアかディアがいたら教えて。」
『はい、お母様。ちょっと先になりますけど、ボアが2頭います。』
「2頭なら大丈夫そうですね。アリス行きますか?」
「ええ、アヤハに1頭仕留めてもらえば安全そうね。」
『アリスお母様達が近づいたら1頭仕留めます。』
そうですね、あまりに早く仕留めると残った方が逃げてしまうかもしれませんからね。アヤハいい判断ですよ。後で撫でてあげましょう。
アリスと私でなんとかボアを1頭仕留めました。アヤハとメイドさんでうまく追い立ててくれたので仕留められましたが、まだまだですね・・・アリスも弓は苦手な様ですし・・・
その後も、ディアを1頭狩ってから帰宅しました。獲物ですか?もちろん私の空間収納の中ですよ。
「1日狩りをしてどうでしたか?」
「ええ、カオリと一緒に出かけられるならなんでもよかったのだけど、とても楽しかったわよ。」
私と一緒ならどこでもよかったのですか・・・今度は2人っきりでデートでもしましょうか・・・街中を散策するくらいなら大丈夫でしょう。どうせ、誰かが護衛してくれるんでしょうけど・・・2人でデートっていうのが大切なんでしょうね・・・
「次は2人っきりで何処か出かけましょうか?」
「えっ・・・2人っきりですか・・・」
「いやでしたか?」
「そ、そんなことないわよ・・・」
顔が真っ赤です。可愛いですね・・・もう少しからかいたいところですが、あまりやると怒られそうなのでこのくらいにしておきましょう。
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