165.良い地図が出来たみたいです。
今日は領地を出て、海賊の被害が多かった村まで行くことにします。
大きな港はないでしょうが、船着場とかはあると思いますので、海に出るのであればそこからがいいでしょう。
さすがに今回は地図で確認しましたよ。2度も3度も同じことをしていたら、アリスに何を言われるかわかりませんから・・・
「村までは、確か3日ほどでしたね。今回は地図で確認しましたからね。」
「それは当たり前のことだからね・・・あまりドヤ顔で言わないで・・・恥ずかしいから・・・」
うっ・・・私そんな顔してましたか・・・
仕方ありません、大人しくしていましょう・・・
アリスに甘味を少し出してご機嫌取りをしながら村まで向かうことにします。別に怒られたくないとか、そういうことじゃないですよ・・・可愛いお嫁さんを少し甘やかしているだけです・・・
そういえば、以前飛ばした鷹がいましたね・・・少しくらいはマップが広がったでしょうか・・・
忘れていたわけではないですよ・・・地図が出来上がるまでは見る必要がないと思っていただけです・・・
本を開いて、青色の鳥のアイコンをタップしましょう。おや、この近くにレッド小隊がいるのですね。呼び出して岬の付近を調べるように言いましょう。
相手の情報がわかるのは戦略上大きなアドバンテージとなります。特に長射程武器がある私にとってはこの上ない情報です。
この辺りの地図は・・・作成済みですか・・・結構細かいところまでできるものですね・・・ズームもできるのですね・・・さすがにリアルタイムではないのでグー○ルマップと同じです。使いやすいですね、うちの鳥達はいい仕事しましたよ。
しばらく待っていると、鷹が2羽飛んできます。馬車の窓を開けて迎え入れてあげましょう。
「アリス、ちょっと窓を開けますよ。」
「ええ、どうしたの?」
「うちの鳥達が帰ってくるので、入れてあげるだけですよ。」
言っているうちに窓から入ってきましたね。1羽は私の頭の上に乗りましたね。結構重いですよ・・・もう1羽は肩の上ですか・・・私が潰れないうちに降りてください・・・
「ねえ、かなり大きい鳥だけど・・・ひょっとしてこれも・・・」
アリス・・・その「またか」見たいな目で見るのはやめてくださいよ・・・これはあなたと結婚する前に作ったものなんですからね・・・
「ええ、鳥の人形ですね。10羽います。この2羽は偶然この近くにいたので、来てもらいました。」
「わかりました・・・ええ、わかりましたとも・・・で、その子達は何ができるんですか?」
「私の代わりにいろんな所を見て、地図を作ってくれるんですよ。それに危険があったりしたら教えてくれますね。」
「地図?カオリ、地図は持ってないって言ってませんでしたか?」
「えっと・・・」
「その鳥達を作るだけ作って忘れていたと?」
「いや、そんなことは・・・」
「忘れていたんですね?」
「はい・・・忘れてました・・・」
ちょ、ちょっと、あなた達の嘴って結構鋭いんですよ・・・つつかないで下さい。忘れてたのは謝りますから・・・
「あなた達には特別に名前をつけてあげますから許してください。」
やっとつつくのをやめてくれました・・・怪我はありませんが、結構痛かったです・・・
「では、
納得してくれたようですね・・・
「それでは、
頷いたと思ったら、勢いよく窓から飛び立っていきましたね。
「さてと、カオリにはそのできた地図を見せてもらいたいわ。」
アリスさん・・・ちょっと怖い顔しないでください・・・そんなに怖い顔しなくてもちゃんと見せますから・・・
アリスに地図を見せたらやっぱりと言った顔で大きくため息をつかれました・・・私が何か悪いことをしたのでしょうか・・・
「カオリ・・・この写真のような地図は何ですか・・・非常識すぎます・・・」
非常識、非常識って私ってそんなに非常識でしょうか・・・見やすくて良い地図だと思うのですが・・・
「見やすくないですか?」
「えっ・・・それは・・・見やすいけど・・・」
「正確ですよね?」
「そ、そうね・・・正確だと思うわ・・・」
「見やすくて、正確な地図で何か悪いんですか?」
「そ、そうね・・・悪くないと思うわ・・・」
「だったらいいじゃないですか。」
「はっ・・・上手く騙されるところでした・・・それと非常識だと言うことは関係ないですよね?」
「えっ・・・はい・・・関係ないです・・・」
うん、言い負かされました・・・口ではアリスに勝てそうにないです・・・
あらためて、何かするときは先に相談すると約束させられました・・・
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