162.お・み・お・く・りするみたいです。
やっと、領都に到着しました。まずは領地の状況を先に見たいので領主と言うことを隠して街中を見て回りましょうか・・・そう言うことですので、町に入る前に馬車からおりて歩きましょうか。一応、冒険者としての身分もありますしね。
まずは宿を取って街中を見て回りましょう。アリスが目立ちすぎるので、ちょこっと変装してもらってます。と言っても髪の毛の色を変えただけなんですけど。最初の印象で髪の毛の色って大きいじゃないですか。特にバレずに町に入れたみたいです。
街中を見る限りそれほど荒れているわけでは無さそうです。しかし、物価が高いですね・・・食品が高いと言うよりも全体的に高いといった感じです。
どうやら、最近になって税が高くなったとのこと。そのために物価が高くなったのですか・・・実入りはあまりかわってないようですので、良くない傾向ですね・・・
明日も街中を見て回りましょう。経済もですが、治安や人の流れと行ったのも大事ですね。本当は交通網とかも見ないといけないのでしょうが、今の領地には見込めませんから割愛です。
「アリスは物価や経済に関して見て回ってもらえますか?私は治安がどの様になっているかを見て回ろうと思います。」
「ええ、いいですけど・・・あまり無茶しないでくださいね。」
「私が無茶するはず無いじゃないですか。」
「・・・・・・・・・・」
信用ないのですね・・・悲しいです。
翌日から何日かかけて色々回ってみました。もちろん、冒険者ギルドや商業ギルドにも行きましたよ。名前を偽ってですけど。何処にどの様な人がいるかもわからないようなところでは身分を明かせませんよ。
アリスのところのメイドさんが有能すぎましたね。さすが王女殿下おつきのメイドさんです。調べてきたことをまとめたり、わかりやすく資料にしたりと大活躍でした。うちの娘達は・・・そう言ったことは苦手ですね。私も含めてです。
「色々解りましたし、領主の館まで行きましょうか。」
「ええ、代官は解雇で良いと思いますよ。」
「そうですね・・・明らかに税を取り過ぎている感じもありますし、治安も良くなかったです。」
「色々やることが山積みですけど、頑張ってくださいね。私はカオリのことを応援してますから。」
「ええぇ~手伝ってくれないのですか・・・」
「ごめんね、あまりそっちの勉強を一生懸命してこなかったから・・・」
私なんかぜんぜんですよ・・・町を作ったりするゲームくらいしか経験無いですよ・・・
ここですか・・・それなりに大きな屋敷ですね。一応、門番がいるのですね。話をして通してもらいましょう。
代官を呼び出して、執務室まで案内させます。小太りのおじさんですね・・・装飾品を結構つけているところからみても、かなり贅沢をしているようです。代官の名前はアルフレッドというのですか・・・王都から離れているのをいいことに私腹を肥やしていたというわけですか。
「アルフレッドでしたか、今までご苦労でした。あなたは今日で解任です。」
「えっ、しかし・・・」
「必要ないと言っているのです。」
「ちっ・・・小娘が・・・」
小声で言ったのでしょうが、しっかりと聞こえていますよ。イロハが殺気立ってますね・・・余計なことを言う前にたたき出した方がいいですね。
「さっさと荷物をまとめてこの町から出て行ってください。」
本当なら横領やらあるのでしょうが、それを調べるのは正直骨が折れます。さっさと追い出すに限ります。
おぼえてろとか、お前のような小娘になにが出来るとか、捨て台詞を吐いていきましたね。イロハが良い笑顔でお見送りに行きました。殺したりしてはいけませんよ・・・正直腹が立ったのは私も同じなので、あえて止めはしませんでした。
「ねえ、あのまま行かせちゃってよかったの?」
「代官のことですか、それともイロハですか?」
「えっ?」
「イロハが良い笑顔で出ていきましたからね、殺しはしていないでしょうが無事ではないでしょうね。」
「普通に見送りに行ったんじゃないの?」
「それはないでしょうね・・・骨の2、3本は覚悟してもらわないといけないでしょうね。」
「それって・・・」
「まぁ、私も腹が立っていたので黙認しましたけど・・・」
「知ってて行かせたのなら、カオリも悪いわね・・・」
『母様、玄関までお見送りしてきました。』
「殺してはいませんよね?」
『・・・・・・・・・・』
そこで黙っているのはダメなやつじゃないですか・・・
「イロハ・・・」
『大丈夫だと思うよ、1人じゃ動けないかもしれないけど・・・』
アリス・・・そう睨まないでください・・・
「カオリ、そういうやり方はあまり褒められたことじゃないと思うわよ。」
「ダメだとは言わないのですね?」
「まぁ、カオリが馬鹿にされるのは私も嫌だし・・・」
さて、まずは館にある資料などを引っかき回して町を正常にしないといけません。
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