161.ゲームをするみたいです。
旅も比較的順調に進んでいます。比較的というのは順調にワイルドボアあたりの素材がたまっているからです。イロハ達が、ふらっと離れては狩ってくるのです。危なそうだったから倒してきたとのことです。
安全な旅が出来るのでいいことなのでしょうね・・・
「カオリ・・・また何か甘い物が食べたいんだけど・・・ダメ?」
甘えた声出してもダメですよ・・・昨日も食べたでしょう・・・
「そんなに毎日食べていると太りますよ・・・」
「うぅ・・・それを言われると・・・甘くない物ならいいの?」
「甘くなくても食べ過ぎはいけません。昨日もその前も半分だけとか言って私の分も食べましたよね・・・」
「そ、そんな前の話は忘れたわ・・・」
「そうですか・・・ぶくぶくに太ったりしたら嫌いになりますよ・・・」
「えっ・・・それは・・・今日は我慢します・・・」
それは明日は食べたいですと言うことですか?明日もダメですからね。
「アリス、私と一緒になってから冗談ではなく少し太りましたよね?」
「うぅ・・・す、少しだけよ・・・」
「もとに戻るまでは粗食にしましょう。私も同じものを食べますから、我慢しましょうね。」
「もとに戻ったら、また美味しい物を食べさせてくれる?」
その上目遣いはダメですって・・・アリスは本当に可愛いんですから・・・変な気になるじゃないですか・・・
「食べ過ぎにならない程度にですよ・・・」
「それじゃあ、頑張るね・・・」
しばらくは粗食にしましょう・・・とは言ってもカロリーを減らせばいいのでそれなりの物は作りますよ。こういう時こそ料理スキルが生きるのです。女神様、この料理スキルには本当に感謝します。
炭水化物を減らして、野菜を多くとればそこそこ低カロリーになりますね・・・それなりに考えましょう・・・
領地に着くまでの間は間食は抜きですね。甘い物は敵です!
途中の町や村ではかなり歓迎されましたね。王女様というのはさすがのネームバリューですね。こういう所ではお金を落として経済を回さないといけませんからね。多少なら無駄と思っても使いましょう。
「このあたりは、小麦が特産なのですか。麦畑が多いようですが。」
「そうね、このあたりは穀倉地帯になるから小麦、大麦なんかが取れるわね。」
「大麦に小麦ですか・・・蕎麦はないのですね・・・」
「蕎麦ですか?あの家畜の餌の蕎麦でしょうか?」
「蕎麦が家畜の餌ですって?なんてもったいない・・・」
「もしかして、カオリのいたところでは蕎麦が普通に食べられていたのですか・・・」
「普通に食べてましたよ。私もよく食べてましたよ。(カップのですが・・・)」
「美味しいの・・・」
「それは美味しいですよ。蕎麦を少し買っていきましょうか。」
こうして、村の人たちから懐疑的な目で見られながらも大量に蕎麦を買いました。村人から見れば、王女殿下一行は餌を大量に買っていくように見えたのでしょうね。
明日は蕎麦パーティですよ。やっぱり掛け蕎麦でしょうか・・・いえ、ざるもいいですよね・・・このさいです、両方作りましょう。蕎麦粉と小麦粉をまぜてクッキーもいいかもしれません・・・砂糖は控えめにしますよ。
その後、道中1日2枚という制限を付けてアリスにクッキーを作ってあげました。全くなしというのも可哀想ですから。クッキーをあげると言ったら思いきり抱きつかれました。いきなり抱きつくんですよ。ドキッとしたじゃないですか・・・可愛いから許しますけど・・・
領都の一つ前の町では新しい領主様の到着と言うことで歓迎の宴とかを開いてもらいました。しばらくの間、王領となっていたそうでずっと代官が治めていたそうです。あまり良い代官でなかったようで治安があまり良くないそうです。
みんな喜んでいるようですが、私なんか政治とかは全くわかりませんし、領地の管理なども素人です。良くなるとは限らないんですよ?その辺りはわかっているのでしょうか・・・今の代官より悪くなることはないだろうって?そこまで悪いのですか・・・少しでも良い領地運営が出来るよう善処させて頂きます。
この町の町長に少し話を聞いておきましょう。海賊の噂でも聞ければいいのですが・・・
「この辺りでは海賊の噂とかは流れてこないのでしょうか?」
「そうですね・・・海賊から逃れてきたという人は何人もいたが海賊の噂はここまでは聞こえてこないですね・・・」
「そんなに沢山の人が避難してきていたんですか?」
「ええ、海辺の村がいくつか潰れたとの話を聞きます。」
そこまで酷いのですか・・・
「海賊がいなくなれば、その村民達は帰ってきますかね?」
「どうでしょうか・・・生まれ育った村ですから何人かは戻ってくるでしょうが・・・」
「そうですか・・・」
海賊を倒した後も結構大変そうですよ・・・
「アリス、海賊だけ倒して終わりって事にはなりそうにないですね・・・」
「逆に聞くけど、カオリはそれで終わりになると思っていたの?」
なると思っていました・・・
「・・・・・・・・・・」
「ねぇ、カオリ・・・もう少し色んな角度から物事を見るようにした方がいいわよ。」
「はい・・・」
私が単純だと言うことですね・・・仕方ないじゃないですか・・・領地運営なんて知りませんから・・・やったことのあるのはゲームくらいですよ・・・でも、ある程度は同じように出来るのでしょうか?やらなければいけない事って似通ってますよね・・・
わからないことをアリスに相談すればいいような気がしてきました・・・
領地運営ゲームですね・・・コンティニューはありませんが多少ならやり直しもきくでしょう。最善でなくとも良いのです。不可にならないように頑張ればいいのです。
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