090.王女様専用は赤色みたいです。

 「それではお作りするのは、王女殿下と従者の方4人分と言うことでよろしかったでしょうか。」

 「ええ、それでお願いします。」

 「ところで素材等はお持ちですか?一応素材持ち込みでお願いしてるのですが・・・」

 「それなのですが、そちらで用意していただくことは出来ませんか?」

 なるほど準備するのが難しいと言うことですか・・・仕方ありませんね。

 「では素材の方もこちらで用意させていただきますが、その分お値段が高くなりますがいいですか?」

 「構いません。」

 「わかりました。王女殿下が満足のいくものを作らせていただきます。」

 せっかくあるんです。ワイバーンの素材も使ってしまいましょう。

 「2ヶ月ほどで形にはします。その頃にお城まで伺えばいいですか?」

 「城に来られると兄に何を言われるかわかりませんので、私がこちらに足を運びます。」

 フットワークいいですね。まぁ、来てくれるというのですからお願いしましょう。私も、王子様と会うのは勘弁したいのでありがたいです。

 普通なら、王子様とのロマンスとか期待するところでしょうが王女様の話を聞く限りではロマンスなどありえませんね。



 王女殿下をお見送りした後、部屋に戻ってデザインを詰めることにします。従者の人は剣士、弓士、回復術士、魔法士ですか。王女殿下は剣士ですか・・・てっきり魔法士かと・・・

 従者の人のは基本同一デザインで行きましょう。前衛後衛あまり関係なく使えるのがいいですね。王女殿下のはそれのグレードアップ版という感じで。


 コルセットと一緒になった膝丈のスカートと白のブラウス。上はブレザーにしましょう。ネクタイもいりますね。

 キュロットスカートが評判よかったので、スカート部分はキュロットにしましょう。見えませんからね。

 従者の人は青基調で、銀糸で装飾ですね。王女殿下のは赤基調で金糸で装飾です。

 付与に関しては攻撃力アップ、防御力アップ、魔力消費減少って所でしょう。

 王女殿下のはちょっと特殊になりますね。攻撃力アップと防御力アップは必須です。付与したことはありませんが、回避力アップとか着くのでしょうか?やってみましょう。


 素材はワイルドボアでいいですね。王女殿下のものだけはワイバーンも使いましょう。

 クリエイトのお時間です。部屋の中でやると狭くなりそうなので、屋根裏部屋に行きます。ここなら繭が5個出来ても邪魔になりません。これからは装備とか作る時はここを使いましょう。

 床に繭が転がっています。どうせ時間がかかるのですから放置です。

 そういえば先日、テレサさんに作った狐耳に危険察知を付けましたね・・・次は猫耳なんてどうでしょうか・・・王女殿下に猫耳・・・私、悪いこと考えてますね・・・



 王女殿下率いる猫耳部隊の完成ですよ。もちろん王女殿下用のものもありますよ。危険察知、罠感知を2個ずつ。王女殿下用には第六感というやつですか・・・これでいいでしょう。繭がまた5個増えました。

 さすがに尻尾はやりませんよ。希望があればやりますが、猫耳でもやり過ぎたかなと思っているんです。多少の常識は残ってます。好奇心の方が勝っているのですが・・・

 本当は武器なども併せて作ってあげたいところですが、私の領分は服屋です。装備を作るとは言っても布ものです。武器は範疇外ですから・・・最近杖は作ってますけどね。あまり売れてませんね。やっぱり人気ないんですかね・・・アリシアさん達に期待ですね。



 いい時間ですね。そろそろメアリが呼びに来るでしょう。お店を閉めてご飯です。



 それにしても、王女殿下がTシャツに興味を持たれるとは思いませんでしたよ。私が半分遊びで作ったロングTシャツが何着か売れましたよ。私もパジャマ代わりに着ていますが、王女殿下が同じ用途で買われるとは・・・王女殿下御用達と謳えば売れますかね?次に王女殿下が来た時に確認をとりましょう。勝手に言うのはいけない気がします。



 お風呂にゆっくり入って就寝です。お風呂も、寝るのもしばらくはコトハと一緒です。アヤハとイロハはお仕置きと言うことで一緒に寝てあげません。どうやらこれが一番堪えているようなのです。イロハが泣きながら謝りに来ましたから。でもしばらくはダメです。反省して貰わないといけませんからね。

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