074.趣味に走ったみたいです。
昨日からちょっとづつお客さんが来てくれるようになりました。とは言っても、皆一様にTシャツを買ってゆくのですが・・・それ以外のものがほとんど売れていません。もう、専門店にしてしまおうかしらってレベル。
本当に商業ギルドの制服でも売り込んだ方がいいかしら・・・そうすると、男物もデザインしなければならないのですよね。流石に商業ギルドの男性にスカート履かせる気はありませんから・・・
そんなことを考えていると、初日に付与付きのオーダーをしてくれた人が、素材を持ってきてくれましたよ。かなり頑張ってきたようです。どうせ作るなら最高のものをだそうです。
アリシアさんのものよりいいのが欲しいのだそうですが、流石にそれは無理ですね。私もよくわからない素材が使われているはずですから。
いろいろお話しした結果。魔力消費減少をつけるということでおさまりました。それでも結構な額ですよ。デザインはお任せとのことです。
デザインをする上で冒険者としてのスタイルを聞いておかないといけません。魔法アタッカーなのかヒーラーよりなのか、そう言ったことも参考に作りたいですから。
ヒーラーと言うことです。ただ、弓なども扱うとのことです。完全に遠距離支援型といった感じですね。
絶対、紺瑠璃より可愛いのを作って欲しいと言われましたよ。かなりアリシアさんを意識してますね。ああ、アリシアさんの従姉妹でしたか。なるほど張り合うのもわかりますね。
そういう事であれば、コンルリに近い装備を作ってあげるのもやぶさかではありませんよ。そのかわりこの金額ではやりませんが・・・
「えっと、テレサさんでしたっけ。いろいろ条件などつきますが、もっといい装備も作れますよ。」
「えっ?」
それは驚きますよね。提示されているよりもさらに上があるというのですから。
「アリシアさんの従姉妹だというのでしたら、少しくらいサービスもしますよ。」
「ほ、本当に・・・」
「ええ、その代わりうちの宣伝をしてくれることと、あなたに作る装備に関しては一切聞かないこと。」
この2点だけ守ってもらえればいいでしょう。この子にも広告塔の役目をさせましょう。
「そ、そのくらいで良いならお安い御用です。」
「あとは、あなたの知り合いであっても、これと同等の装備はもう作りませんからね。それだけは覚えておいてください。」
「わかったわ・・・」
「では、アリシアさんの紺瑠璃と同等の装備を作りましょう。」
「お願いするわ・・・それで、金額は上がるのよね?」
「そうですね・・・本来なら、40000以上するでしょうね・・・」
「な、何それ・・・あの子の装備ってそんなにするの?」
ええ、しますとも・・・付与1つならのお話しですが・・・あれは付与が2つついてますからね、その辺がプライスレスという事なんでしょう。
「本当のこと言うと、その金額では無理なんですが、30000で請け負いますよ。特別ですからね。」
「ね、ねえ。25000にならないわよね?」
あ、資金不足ですか・・・仕方ありませんね。でも、安売りするなと言われてますからね・・・
「残りの5000は分割でもいいですよ。周りの兼ね合いもあるので、これ以上負けるのはちょっと・・・」
「う〜・・・わかったわ。分割でお願い。」
分割払いになった様です。残り5000を何回かに分けて払うそうです。なるべく早く払うと言ってますが、無理はしないでくださいね。物納も受け付けますからね。
テレサさんには、ひと月くらいは掛かると言っておきましょう。あまり早く出来ても疑われますからね・・・ひと月でも十分すぎる程早いそうなのですが・・・
テレサさん用のデザインを考えないといけませんね。紺瑠璃とは被らないようなデザインにする必要がありますね・・・
いっそのこと、和服にしてしまいましょうか。振り袖、袴。ちょこっとドレスっぽくアレンジ・・・弓を使うなら巫女さん風も有りでしょうか・・・なんにしても和服で決定ですね。
この際です、めいっぱい遊びましょうか・・・巫女さん風で行きましょう。スカートではなく袴ですね。ミニ丈にするか、ミドル丈にするかですね・・・うん、ミニにしましょう。
本当の着物のようにすると、着るのが大変ですね。襟やあわせは面倒なので縫い付けのTシャツみたいにしましょう。着やすいものがいいです。
ノースリーブに近いTシャツがいいですね。袖の所はローブのように羽織るようにします。これで見た感じは巫女っぽく見えることでしょう。
最後に・・・絶対に必要なのは白のニーハイと、狐耳ですね・・・もう趣味です。紺瑠璃と同じで全部付けて初めて効果が出るようにしましょう。テレサさんに狐耳・・・可愛いは正義です。
完全に趣味に走りましたが後悔はしていません。もちろん反省もしませんよ。さて作りましょう。
時間が掛かると思いますから、放置です。多分今日中には出来上がるでしょう。
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