069.注文が入ったみたいです。
何時に店を開けるか考えてませんでしたね。ご飯を食べてゆっくりしてから、10時くらいに開ければいいでしょう。
そろそろ店を開けましょうか。何かお店の前がうるさいですね・・・何でしょうか。
扉を開けてみるとローブを着た女の人が何人かいますね。後ろの方にアリシアさんとリリさんがいます・・・お知り合いという事でしょうか・・・
「え、えっと・・・お店開けますね・・・」
わらわらと店内になだれ込んできますよ。
「カオリさん、ちょこっと話したらみんな来たいって・・・」
なるほど、アリシアさんやリリさんの服を見ればそうなりますよね。
「アリシアさんもリリさんも良ければゆっくりしていってくださいね。」
「・・・ん・・・そうさせてもらう・・・」
カウンターに戻ってゆっくりしようかと思っていたのですが、すぐに捕まりましたよ。金額と納期の質問攻めですね。金額は前もって決めておいたので良いですが、納期ですか。1ヶ月くらいとしておきましょう。後は物によって応相談で。
結構なお値段だと思ったんですけどね・・・付与有りが1件、無しが3件予約が入りましたよ。アリシアさん達のお知り合いは皆さんお金持ちですか・・・ああ、魔法職は前衛と違って装備にお金がかからないんですね。なるほど、それで奮発してここで使おうって事ですね。納得しました。
けっこうな人でしたね・・・ほとんど冒険者の人ばかりでした。しばらくはこんな感じでしょうか・・・
「よぉ、嬢ちゃん。繁盛してるか?」
ああ、ガンテツさんですか。お店開けたら来るような事いってましたね。
「ええ、思ったより人が多くてビックリしてますよ。」
「今までが、ローブ系を扱うところが少なすぎたんだな。しばらくは忙しいぞ。」
そうなんですか、確かに鍛冶屋は多かったですが、ローブが置いてあるのは道具屋でしたね。武器防具の類いとして見られていなかったという事でしょうか?
「もう何件か依頼を受けましたよ。」
後日、素材を持ってきてもらう上での契約ですが・・・うちには素材があまりありませんから。
「それにしても派手な服が多いな・・・」
「そうですか?ちょこっと派手目な物もありますが、いたって普通の物ばかりですよ?」
「嬢ちゃん達の所では、これが普通だったのか?」
ガンテツさんには私の事を話してありますからね。コ〇ケの会場と比べたら大人しい物でしょうが、一般と比べると微妙でしょうか?でもセーラー服は普通ですよね。
「一部普通で無いのもありますけど、冒険者も普通では無い事を考えればこんな物かと思いますよ?」
「なぁ、嬢ちゃん所の人形に剣を持たせたり出来ないか?」
私が人形という言葉に反応すると、すぐに訂正するようにガンツさんが話し始めます。
「そっちの嬢ちゃん達じゃ無い、そこに飾ってある方だ。」
ああ、マネキンの事ですか。
「マネキンに剣を持たせてどうするんですか?」
「うちの工房でも鎧着せて剣持たせたら見栄えがいいかと思ってな。」
なるほど、確かに見栄えは良くなりますね。
「では、後日お届けしますよ。何体くらい必要です?」
「いいのか?とりあえず2体もらえるか。それで、いくらだ?」
価格ですか・・・どうせ材料は木だけですしね・・・お世話になってますしただでもいいですか・・・
「ガンテツさんにはお世話になってますし、今回はただでいいですよ。その代わりうちの服を着せたマネキンをガンテツさんの所に1体置かせてください。ガンテツさんの所の物もうちに置きますから。」
「なるほど、お互いの店に宣伝用の物を置くという訳か。いいだろう。」
「では、後日持って行きますのでお願いしますね。」
商談成立です。宣伝効果はかなりのものでしょう。
ガンテツさんも帰っていき、少し落ちついてきましたね。今日請け負った4件はどんなデザインにしましょうか?忙しかったので、素材を持ってきてくれた時に、詳しい話をするという事にしましたが・・・簡単なデザインを何点か決めておかないといけませんね。
アリシアさん達の事があったせいか、セーラージャケットの人気は凄かったですね。そうなるとアリシアさん達にちょっと悪いので、デザインを少し変更して売り出しましょう。 アリシアさん達のはスペシャルモデル扱いですね。私的にはあまりかわりは無いのですが・・・
夕方は6時くらいで閉店ですね。私の食事の時間を優先です。閉店後、みんなでちょこっと後片付けをして、夕飯の準備です。とは言っても夕飯を作るのはメアリとアヤハのお仕事です。イロハとコトハにはお風呂の準備をお願いしましょう。アレは私の大切な癒やしですから。
その間私は、リリさんの深緋のリペアですね。色を変えてお終いでしょうか・・・付与効果は変えない方が良さそうですね。リリさんは魔法アタッカーのようですし。
色の変更は簡単に終わるようですね。そうすると形だけを作って、色見本を置くのも有りでしょうか?一応、私が作れそうな色の見本帳を作ってみましょう。
見本帳はクリエイトの対象外ですか・・・上手くいかない物です。仕方ありません。色見本用のTシャツを沢山作っておきましょう。
『お母様。食事の用意ができました。』
アヤハが呼びに来てくれましたね。では食堂に行きましょうか。みんなそろってるみたいですね。私が最後でしたか・・・
ではいただきましょう。
その後は、いつも通りお風呂に入りマッサージをしてもらって寝ますよ。最近はベットが大きくなったからと言って2人潜り込んでくるんですよ。私が抱き枕にされている気がしないでもありません。まぁ、私的には有りなのでいいのですけど。
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