040.1人増えるみたいです。
さて、とりあえず刀は出来ているようですね。修復後はこんな感じになるのでしょうか。とりあえずこれは私が持っておきましょう。ガンテツさんに私の剣を預けてありますからその代わりです。刀って使ったことありませんが使えますかね?普通の剣は使ったことがあるのかって?勿論ありませんけどね。まぁ、竹刀のように使えば良いでしょうか。竹の刀と言うだけありますしそこそこ使い方も間違っていないと信じましょう。
とりあえずはアリスさん達を迎えにギルドに行きます。どうせ馬車もギルドに置いてありますし。
ギルドの前にアリスさんがいますね。馬車ももう用意されてます、準備万端と言った所でしょうか?
おや、1人増えてますが見送りでしょうか?
「アリスさん、おはようございます。」
見送りの人でしょうか、こちらをチラチラ伺っていますね。何でしょうか。気になりますね。
「おはようございます。カオリさん実はですね、同行者が1人増えてしまうのですが構わないでしょうか?」
はい?そちらの人が同行ですか?人数的に言えば可能ですが、どのような人かですよね、格好を見るとギルドの人っぽいですが、私の話がこれ以上広がるのは嫌ですよ。
「アリスさん、理由を聞いてもいいですか?場合によってはこの依頼ここで断らせてもらいますよ?」
「ギルドの会議があるのはお伝えしたと思うのですが、彼女もその会議に出るのです。それで、一緒に送ってもらえればと思ったのですが。」
う~ん、確かにギルドの会議に出席する人であれば私のことを黙っていてもらうことは可能ですね。座席の件にしてもアリスさん達が狭い思いをするだけですから問題ないです。そうするとあとは追加料金ですか。
「そうですね、別に乗せていっても良いのですが本来の依頼であれば2人を王都までですよね?人が増えるのであれば・・・」
ここまで言えばわかってくれるでしょう。
「ええ、ここタイランスのギルドからの追加依頼と言うことで構わないかしら。勿論依頼料も出すし、カオリさんの貢献度にも加算します。」
は、貢献度?何それ・・聞いてないんですけど。とりあえず貢献度についてはあとで聞きましょう。とりあえずは追加料金が出ると言うことでよしとしましょう。
「わかりました。座席は少し狭くなりますがそちらは我慢して下さいね。急に人が増えたんですから。あと、スニドラでもう1人ふえるとかは無しですよ。」
「ええ、わかったわ。最悪アンナを下ろすから良いわ。」
さらっと、酷いことを言いましたね。アンナさんおいて行かれるんですか・・・不憫ですね。それとスニドラでもう1人増えることを前提にしてませんか?
「わかりました。アリスさんだからって事で諦めます。」
言ってやりましたよ。いつも言われっぱなしじゃないんですよ。え、アリスさん何怖い目で見てるんですか。私、悪いことしてませんよね?
時間のこともありますし私たちは馬車に乗り込んで町を後にします。
1人増えた人はサーニャさんと言うそうです。タイランスのギルドの幹部だそうですよ。偉い人なんですね。
「へぇー。サーニャさんってギルドの中でも結構偉い人なんですか?」
「あはは、そうですねサブギルドマスターの下ですから上から3番目でしょうか?」
かなりの偉いさんですね・・・
「でも、それを言ったらアリスの方がお偉い様だよ?」
「え?アリスさんって受付嬢じゃないの?」
ギルドマスターには会いましたよね?サーニャさんはサブギルドマスターの下で3番目・・・
チラリとアリスさんの方を伺ってみます。
「言ってませんでしたっけ?一応これでもサブギルドマスターですよ。」
「ア、アリスさん。サブギルドマスターだったんですか・・・」
さすがに驚きました。いつも受付にいるじゃないですか・・・
「うちは私の補佐がしっかりしているのでそこそこ受付に出ることが出来るんですよ。」
アリスさん曰くギルドマスターは冒険者上がりで腕っ節の強い物がなり、冒険者をまとめ上げるのが仕事だそうです。運営はサブギルドマスターとその補佐が回しているのだそうです。「ギルマスって言うのはお飾りなんです。」と言ってました。ギルドマスター散々な言われようですね・・・
タイランスとスニドラの間には宿場町が2箇所あり途中で野営をする必要がないそうです。商業都市の近くには村などが多く集まるのだとか・・・まぁ、納得できますね。
サーニャさんも私のことは黙っていてくれるそうなので安心しました。
「ところで、カオリさん。その腰の剣。先日作っていた剣と違う物ですよね。」
何ですかその目は疑わしい物を見るような目はやめて下さい。確かに私が作りましたが・・・
「えっとですね、これは・・・そう、鍛冶屋で作ってもらったんですよ。」
「嘘ですね。鍛冶屋で頼んで当日出来上がるなんてありえません。」
「い、以前から頼んであって・・・」
「カオリさん、タイランスへ来るの初めてでしたよね?」
あ、目がだんだん怖くなってきました。
「はい、昨日作りました・・・」
「はぁ・・・またですか・・・でも珍しい形の剣ですね。初めて見ましたよ。」
「ええ、刀って言うんですよ。」
「待って下さい。それって、遺跡の出土品ですよね?確か発掘記録の中で見た記憶があります。確か折れていたと書かれていましたが。」
「カオリさん?説明して頂けると嬉しいのですけれども。」
2人からの圧力がすごいです。アンナさんに助けを求めましょうか?あ、首を振ってます。ダメって事ですね・・・
ガンテツさんに修復を頼まれたこと、修復が難しそうなのでレプリカを作ってみたこと、本物はまだ折れたまま持っていることを話します。嘘は言ってません。色々省いてはいますが嘘はないです。
「そうですか、ガンテツさんが出所ですか。それなら納得です。」
サーニャさんはガンテツさんを知っているようですね。
何でもガンテツさんは一流の職人でタイランスで1、2を争う鍛冶師だとか・・・見かけじゃないんですね。
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