021.馬を作るみたいです。

さて、ウオーターとファイヤーの呪文も覚えてしまいましょう。これで旅の間も色々困らないでしょう。あとは料理の材料も少し買っておくべきですね。野菜とか塩も買っておかないといけませんか。何より鍋やフライパンもありません。旅に出るならランタンとか寝袋のようなものも買わないといけませんね。明日は色々と買い物ですね。


 今日はアヤハを抱き枕にして寝ましょう。魔力補給をしてあげるからおいで。嬉しそうにしてますね。イロハが出来てから表情も豊かになりましたか?怒ったり、拗ねたり・・・今は本当に嬉しそうにしてます。

 「ところでアヤハ、あなたたちはどの位の頻度で魔力補給をしてあげればいいのかしら?」

 『『毎日!』』

 おお・・・即答ですか・・・でも毎日は無理でしょう。普通に魔力補給だけすればいいですか。手をかざして意識するだけで出来るはずですから。

 「では、まずイロハに魔力補給をしてしまいましょうか。」

 『え~、母様と一緒に寝たい・・・』

 ひょっとしてあなたたちの言う魔力補給は抱き枕にされることですか?そんなにお母さんに抱っこされたいんですか?

 「一緒にベットで寝るのはかわりばんこだからね。」

 イロハがいじけてますね。イロハは昨日抱っこしてあげたでしょ。今日はアヤハの番だからね。2人して甘えんぼですね。悪い気はしませんが。



 一晩明けて、今日は色々買い物をしなければいけませんね。朝食を食べに1階に降りていくとガンツさん達がいますね。今日はガンツさんが起きているのですね。皆装備をしっかり付けている所を見ると、これからお仕事でしょうか?

 「お仕事ですか?」

 アリシアさんに尋ねることにしましょう。パーティーリーダーはガンツさんのようですが頼りになるのはアリシアさんでしょうから。

 「ええ、今日から護衛の依頼で商業都市スニドラに行くの。」

 「商業都市ですか・・・一度行ってみたいですね。」

 この辺りの地理も調べないといけませんね。それも今日の課題にしましょう。

 「商業都市だけあって、いろんな商品が豊富よ。さすがにカオリさんに売って貰ったこれ以上のものは手に入らないでしょうけど。」

 ちゃんと着てくれてますね。作った側としては嬉しいものです。

 「では気をつけていって来てくださいね。私もここを拠点にする予定ですのでまた会えると思いますが。」

 「え、カオリさん、この町を拠点にするの?じゃあ、また会えるね。」

 リリさんが嬉しそうですね。何かあれば服のメンテナンスくらいは請け負いましょう。

 「その服が破れたりしたら持ってきてくださいね。多少のことでしたら直せるでしょうから。」

 「うん、その時はお願いする。」

 そんなやり取りをしてアリシアさん達を見送るとちょっと遅めの朝食を取ります。



 旅支度と言っても旅に必要なものですか・・・まず足ですね。今は馬?が1頭いますね。邪魔なので収納にしまいましたが・・・こういったときに人形で良かったと思います。本当の馬だと、餌とかも必要で厩舎にあずけたりと色々面倒です。

 でも今度の旅は3人。いえ、もう1人作りますから4人ですか・・・馬車にするか、馬で行くか・・・私は荷物がほとんど必要ないので馬車にする意味があまりありませんね。あ、ありますか・・・馬車にすれば寝る場所が出来ますね。屋根付きにすれば雨でも普通に寝ることが出来ます。馬車に決定ですね。そういう事なら馬車を見に行きましょう。え、買うのかって?まさか、どんな馬車があるか見に行くだけです。もちろん自分で作りますよ。必要そうな材料は多少買わないといけないでしょうけど・・・


 と、言うことで町の外縁部です。数台の馬車が停まっていますね。馬車の見本市かって?いえ、町への入場待ちとかの列ですよ。ここならいろんな馬車が見ることが出来ますからね。いいとこ取りで良い馬車を作りましょう。さすがにキャンピングカーとか作れませんからね。でも完全に箱形は有りですね。雨にも負けず風にも負けずです。


 そこそこ大きな馬車にしようとすると4頭引きとかになるみたいですね。さすがにそれはどうかと思いますので、軽めの馬車を作って2頭引きで行きましょう。と言うことは馬1頭と馬車が必要と言うことでいいですね。

 馬の素材は解っていますがもう少し可愛い馬にしましょう。ですから1頭目も作り直しです。さすがにボアと馬を掛け合わせたようなのは却下です。


 では今日買ってくるものは鍋とフライパン。ランタン、寝袋・・・寝袋・・・鳥系の魔物を狩れば羽毛が手に入るのでは・・・そうすればふわふわのお布団・・・

 ギルドに行きましょう。ふわふわのお布団は最優先でしょう。


 「アリスさんはいますか?」

 ギルドに入るなり、近くの受付さんにアリスさんの居場所を聞きます。近くに見当たらなかったので仕方ありません。

 「きょ、今日はお休みですが・・・」

 脅かしてしまいました。そうですね、ブラック企業ではあるまいし休みくらい取るでしょう。そうするとギルドマスターでしょうか?さすがに魔物の情報だけでギルドマスターを呼び出すのはどうかと思いますね・・・

 「そうでしたか、では魔物の情報を聞きたかったのですが貴女でも大丈夫でしょうか?」

 「え、ええ。そのくらいでしたら大丈夫ですよ。」

 そのくらい?どのくらいだとダメなのでしょうか?まぁ、気にしたら負けですね。

 「鳥、羽毛のようなものがとれる魔物はいないかと思って・・・いえ、魔物でなくともいいんです。羽毛がとれる鳥で構いませんよ。」

 「羽毛ですか・・・でしたら少々離れますが森の中央部近くの湖にスワニーと言う魔物がいますよ。その羽毛が高級布団に使われると聞いたことがあります。」

 高級布団・・・それです。

 「ありがとうございます。」

 何か後ろで言っている気がしますが気にしたらいけません。ふわふわのお布団が最優先なのですから。

 「アヤハ、イロハ。スワニーと言う魔物を狩りに行きますよ。」

 『はい、お母様。』

 「あ、でも明日からにしましょう。森の中央部付近と言ってましたし。準備もありますから明日の朝早くに出ましょう。」

 『じゃあ、今日は何をするんですか、母様。』

 「そうですね、イロハを創った所まで行ってそこで馬を作りましょう。馬を使った方が早く行けるでしょうから。」

 と言うことで、やってきました薬草の群生地。ワイルドボアの毛皮を使った馬は可愛くないのでホーンドラビットの毛皮の馬を作りましょうか。白くて綺麗そうです。

 「アヤハ、イロハ。ホーンドラビットを何匹か狩ってきてもらえますか?」

 『『はい!』』

 良い返事ですね。2人がホーンドラビットを狩ってくるまでに今の馬を解体しましょう。可哀想ですが、素材に戻します。

 ワイルドボアの毛皮は取り除いて、丈夫な馬になって欲しいですし古龍の骨を少しだけ入れましょうか。あとはホーンドラビットでお終いですね。2人が帰ってきたようです。何ですかその数は10匹もいりませんよ。まぁ、いいでしょう。きっと肉は残るでしょうから。お昼ご飯です。

 早速作りましょう。

 「アッセンブルドール 白馬」

 ホーンドラビットの素材を使った馬をイメージです。もちろん2頭作りますよ。2時間30分ですか、かかりますね。古龍素材が使われると時間がかかるのでしょうか?時間の法則が見えません。そのくらいはいいでしょう。待ちます。もうワンセット鞍と鐙を作ります。ついでですので馬車とつなぐ馬具も作っておきましょう。ちゃんと下調べしたかいがありますよ。でなければ馬と馬車だけ用意しましたよきっと。出来上がってから繋げないとさわぐんです・・・

 あ、馬が出来上がらないと残ったお肉が出てこないのですね。仕方ありませんので串焼きを食べます。もちろんアヤハもイロハも一緒です。

 あとしばらくすれば馬も出来上がるでしょう。しばらく食休みですね。アヤハもイロハも休んでいていいですよ。

 しばらくすると繭が煙になってきたようです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る