Op.1-4第2節
今日はとても機嫌が良い
「〜♪」
鼻歌混じりに衣服を脱ぎ始める。
そこそこ汗をかいていたため、晒された素肌が少しベタついてて気持ちが悪い。
「せ……洗濯は後でも、だ……大丈夫だよ……ね?」
と、脱いだ服を洗濯機へ放り込み、産まれたままの姿へとなった
レバーを回すと、そこから冷たい水が出てくる。
「き……気持ち……いい」
火照った身体に降り注ぐ冷たい水が心地よく、徐々に暖かいお湯へと変わると今度は疲れが吹き飛び、生き返る感じがした。
少し浴びた後、身体を洗いはじめるため、泡を自分の身体へ纏い始めたところ、脳裏に
「み……
数刻前に
そこから少し前の記憶を辿ると、
さらに記憶を辿り、夢で見た光景を再度思い出した。
あなたは運命の選択を迫られました
という一文はなにを意味しているのであろうか。
『わたし』自身が戦場へ駆り出され、次々と敵を無感情に倒していた。
これと何か関係があるのか。と、思う。
「た……多分、わ、わたしの気にしすぎ……だよね?」
と、自分の胸へ手を当てながら呟いた。
身体を洗う行為の途中だったというのを、身体についた泡で思い出し、急いで洗う。
ボディタオルで隅々まで洗い、お湯で泡を残さず流す。
最後に、温度を変えられるバルブを捻り、水を出し、全身へと浴びた。
水冷から始まり、水冷で終わる、
冷やしすぎると身体に毒なので、少しだけ浴びるとそのままシャワーを止め、脱衣所へと戻る。
「あ……明日も頑張らない……とっ」
健気で頑張り屋の
♪
二週間程度が過ぎた、金曜日。
今日を終えるとゴールデンウィークという連休へ突入する日であり、
今日の実習では念願の初勝利ということもあり、左隣に座っている
やはり、〈
しかし、入学してから考えると勝率は悪く、四戦一勝という。
「み……
「きょ……きょう、先生がだ……大事な話が、あるから……って、なんのこと……だろうね?」
「うーん、そう言われたら僕にもわからないな」
「し……しかも全員、残るように……っていうし……」
「逆に僕たちが残れってなったらそれはそれで困ると思う」
「あー、たしかに、そ……それもそうだね……」
などと、雑談をしていると急にガラガラと、ドアが開き
「えー、明日から連休になるが、ここで
と、一呼吸置き
「五月二十九日、スプリングイルミネーションが開催されるのは知ってるな?」
クラスメイト達は黙って頷く。
「そこで、スプリングイルミネーションへ出場する選手を二組、初等生から選ぶ事になった」
ざわつきが起きる。「え、いつもは中等生以上が参加するんじゃないの?」「俺たちにも出場するチャンスが!?」などといった、疑問や歓喜によって埋め尽くされた。
「もちろん、出場する選手は五月の連休後から選抜を行う。そして、つい最近できた、新しいルールのデモンストレーションとしての参加資格が得られることになった」
「えー、新しいルールなんだが、『
と、いい、選抜のルールが記載されたプリントを全員に渡す。
『
一つ、構成は男一人、女二人で行うこと
二つ、使用していい曲は三人で十曲まで
三つ、現行していたルールを『二重奏《デュオ』と定める。
四つ、それ以外のルールは現在行われている『二重奏』と同じである。
と、とてもシンプルで簡潔だった。
今までは一人五曲、すなわち二人で十曲までだったのが『三人で十曲』と、さらに制限されるため、より戦略である魔法の相性が複雑になった。
「み……
「そのようだな」
「ってことは、あの約束も、う……受け入れるの?」
あの約束とは、
「今更無下にできないから、受け入れるしかないな」
と、
「そ、そうだよね……」
と、
それ以外にも
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