Op.1-3第5節
昼、真っ黒の物体が入っていたお弁当箱を気合だけで食べきった
「殺人弁当……やばすぎる……」
廊下にある手洗い場に来た
「玉子焼きって言ってたけど、玉子焼きってあんなに黒くできたっけ」
ついさっき食べたはずの弁当箱の中に入っていたおかずを思い出そうとしても、玉子焼き以外の具材がまったく思い出せない
いったん落ち着こうと水道の蛇口を捻り、水を掬い上げ、顏に掛ける。冷たい感触が伝わり、少し不快感が消え失せた気がした。
少しばかりの時間が経過し、
「~♪」
と、廊下まで響く
「えっ、あ……
と、
「赤くしなくてもいいのに」
「だ……だって、は……恥ずかしいんだもん」
赤らめていた
トコトコと、
「あ、
ある程度は予想していた
(邪念撲滅……邪念撲滅……)と、頭の中で唱える
「み……
「《調律〈チューン〉》」
と、少し時間がたってから
それは、
(
と、
(
(そ、そうだよ、み……
(これがさっき渡された《調律〈チューン〉》の魔法?)
(う……うん)
(不思議な感覚だな)
(
(う……うん。そうみたい……だね)
「そういえば、〈
すると、
(
「初めてってなんですか!? あと、なんで聞こえてるの!?」
「だ……だって、お互いが考えてること……は、わかっちゃうよ」
「これ、いつ切れるの?」
「わ……わからない」
と、返されて少し困る
少しばかり、静粛が場を支配していたが、
「ふわぁ……」
と、
その動作を見た
それは、入学式の夕方、屋上で
(眠いのか)
と、
(あ……ありがとう、み……みや……び……くん)
と、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます