Op.1-2第2節
「ねえねえ、
教室に戻るや否や、クラスメイトの一人から声をかけられた。
「あれは……そうそう、あの
「シルフィドール・ローゼンハイムか」
「シルフィドール・ローゼンハイムっていう名前なのかあの娘」
「なんだ、
そう、
顔と名前が一致してないならまだしも、名前を覚えてないのは如何なものか。
「すまん。まだ覚えきれてないんだ。ローゼンハイムさんね、教えてくれてありがとうな、ちょっと行ってくるわ」
と、クラスメイトとの会話で、
「ローゼンハイムさん。ちょっといいかな」
「どなたですの?……まあ、先ほどのいかがわしいお方ではありませんか」
すぐに立て直し、さっきのことが誤解だってことを伝え、なんとか誤解は解けた。
「わたくしの早とちりで申し訳ございません。ですが、公共の場で会話していい内容ではありませんの。ご理解頂いてもよろしくて?」
「それは僕のせいじゃないよなぁ」と
「
「なるべく気をつけるよ」
シルフィドールの席から立ち去り、自分の席へ向かい、座る。
「み……
「大丈夫だよ」
「ほ……本当に?」
「本当に」
と、
♪
翌日。
今日は毎週金曜日に行われるライブ演習の時間。
クラスのメンバーは全員、演習場にいた。
クラスの人数は三十二人で、ライブは男女二人一組のデュオ形式が基本なので、合計十六チームになる。
『7』
と書かれた紙を引いた。ということは、『8』を引いたデュオと戦うことになる。
「では、初めに1番と2番を引いたデュオから、準備してください」
と、
ライブには基本的なルールがあり、そのうちの一つは使用曲数の制限だ。一つの試合では、ライブごとに使用できる曲の上限が決まっている。過去に、決着が永遠とつかなかったライブがあったので、それを防ぐための手段だ。もし、上限で決められた曲を全て使い切ったらその時点で負けとなる。
そして、これに準ずるものとして同じ曲の使用だが、これはOKとなっていた。ただ、2回同じ曲をやった場合は2曲としてカウントされる。
「では、これよりライブを始めます。勝ち負けは成績に含めませんので、安心してください」
と、神林先生が言いながら防護魔法〈
〈
相性の関係でジリジリと押されていく2番を引いたデュオ。
バキンッ!!!
と、大きな音を立てて〈
これで勝敗が決定し、拍手が響く。
そしてすぐに、次の対戦を知るために移動が始まる。
そして、
「よし、頑張るか」
「う……ん。緊張……してる……けど、が……頑張らないと」
さっきまでの静けさとは違う、明らかにざわついているクラスメイト達。
「あら、いかがわしいことをしていた
その声を聞いた
それは昨日、誤解を解いたはずなのに、開始前にそれをいきなり言うシルフィドール・ローゼンハイムだった。
「ローゼンハイムさん。それは誤解を解いてくれたんじゃなかったの?」
「誤解はありませんの。ただ、
「是非やめて」
頭を抱えたくなる
「昨日はわりーな。面白そーだったから、俺が提案したんだ」
「黒幕登場っ!?」
「俺は
「こちらこそよろしく」
握手を交わす
女子サイドでも「よろしくお願いします」と、握手を交わしていた。
「
「そろそろ始めてもいいでしょうか」
シルフィドールが話し始めたタイミングで、神林先生によって会話が止められる。
神林先生から〈
そして、
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