Op1-2 歌姫と子孫の告白
Op.1-2第1節
ディーバ魔法学園では、午後の課程は全てライブの練習に割り当てられており、そのうちの週末である金曜日はライブ演習を行うことになっている。
「
「や……やっぱり、歌わ……ないと……ダメ?」
「だって、さっきも魔法発動しなかったし」
「うーん………、それの方が……
と、
それは、人前で歌うのがただただ恥ずかしいっていう理由。
「〜♪」
「〈
と、指を前に出し、魔法を発動させようとするが
「あ……あれ?」
魔法は発動しなかった。
それもそのはず、
「ごめん、演奏してなかった」
と、
「ちゃ……ちゃんと演奏……してっ」
「はいはい」
睨みつけてはいるのだが、可愛くて迫力がないのは如何なものか。
「〜♪」
さっきと同じ曲を歌っているが、心なしか、さっきよりも嬉しそうだ。
「〈
と、指を前に出す。
すると、先程とは違い、その指先から赤色に燃え上がる〈
地面へ衝突し、メラメラと炎が上がっていた。
「〈
燃え上がっていた炎は、
ライブは基本、男女で
「……歌うの、は……恥ずかしい」
と、顔を赤らめる
「歌声、上手いし綺麗だから自信を持ってくれればいいのに」
「そ……そうかな」
「そうだよ」
「……♪」
嬉しそうにハミングしてる
「も……もう一回、やろっ」
「よし、わかった」
と、もう一回やりたいと言う
先程よりも声量が大きく、さらに綺麗に歌っている。
「〈
と、先程よりもさらに大きく、威力が増した火炎球は、先程よりもより激しく地面へぶつかり、ゴウゴウと火柱が上がっていた。
それを見た
それと同時に、
「もしかして、今楽しい?」
と、笑顔を浮かべている
「う……歌うのは、恥ずかしいけど……、好き……だから」
と、
「歌ってる間って、見られて恥ずかしいって思ってる?」
すると、
「は……恥ずかしくはなかった……かな。お……奥からズンズンって、響いて……くる感じがあって……」
「それは別の意味で快楽になってるよ!?」
「何てことを言い出すんだ!?」と、
「な、なんてはしたないプレイしていますの!?」
……されました。
この場所には確かに出入り自由なので、人がくる可能性はあった。
「違うんだ! これには理由があって……」
「いいこと? このような場で、そう言う、なんていいますか……、いかがわしい事はやめてくださいましっ!」
と、
その後ろ姿をそのまま茫然と眺めてしまった
「み……
と、一連の騒動の発端でもある
「ごめん……なさい」
「大丈夫だって。堂々としてれば何も起きないから」
「……(こくっ)」
キーンコーンカーンコーン
と、チャイムの音が聞こたので、今日の練習は終了となった。
「明日はがんばろうな」
「うんっ」
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