第7話

「こつぶちゃん、次はお屋敷全体を掃除してほしいんだけど、

お願できる?」

「はい、やってみます」

「うちのお屋敷、迷子になるってよく言われるから、

地図作っておいたわ。それみて掃除してちょうだい」

「はい、分かりました」

渡された地図に目を通すと、見た目以上に広く、沢山の部屋があることが分かる。

これは、迷子になる人が出てくるのもうなずける。

よく方向音痴と言われるので、気をつけなくては、

「じゃあ、図書室と陶器コレクション、あと、

第一物置をお願いね」

「はい、分かりました」

私が移動する手間を省くためか、一階の部屋が多い。

有一の一階にない部屋は、地下の図書室だ。

屋敷は少々古いのか、音を立てないように気を付けても

コツコツと音が鳴った。

私は、まず第一物置へ向かった。

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