第8話

「ここが第一物置、

なんか分からないけど、凄い」

価値の高そうな数々の陶器が置かれていて、

陶器はちんぷんかんぷんの私でもわかるくらい素晴らしい

陶器たちだ。

可愛らしいというより華やかで綺麗な花柄という言葉が

似合うものもあれば、芸術的な柄のものもある。

「君は、新しくきたメイドさん?」

「あっ、はい、初めまして、

こつぶです」

「萌黄さんから聞いてるよ、同じ高校だよね」

「そう、なんですか?」

「うん、うちのすぐ近くの高校でしょ」

「はい、そうです。あなたも?」

「うん、自己紹介がまだだったね。僕は黒、

くろって書いてこく。

弟は白、しろって書いてはく」

「弟さんがいるんですね」

「うん、そうだよ」

黒は感じがいい社交的な人だった。

私の兄も見習ってほしいほど、

物腰柔らかだ。

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