第2話

「ねえ、文香、私バイトとか始めたいんだけど、おすすめのバイトとかない?」

「おすすめのバイトか、、、そういえば、森林館がメイドさんの募集を始めたらしいよ、森林館なら働きやすいんじゃない?」

「森林館って、学校の近くにあるお屋敷?」

森林館は、勝手にそう呼ばれているだけで、正式名称ではない、噂では老人夫婦と高校生の双子の兄弟、鶯家が住んでいるらしい。

森林館に気を取られていたが、一つ気になることが浮かんだ。

「メ、メイド?!私、そんなのできないよ」

「大丈夫でしょ、多分こつぶが想像してるメイドじゃないから」

「多分って、、、とにかく、初めてのバイトがメイドってハードル高すぎるよ」

「体験とかあるからやってみたら?」

「体験?」

文香は例の森林館の求人を見せてくれた。

『一日だけのアルバイト体験もあります』

「じゃあ、行ってみようかな」

「いいんじゃない」

文香のおかげでなんとかバイトを始められそうだ。

「にしてもスマホでバイト探せるって今どき凄いね」

「同じことお母さんも言ってたよ」

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