第45話 責任をかんじたり
purinmania:なりますよ。きっと。だってわたしは、もともと、あなたのファンですから
ファンってどういう意味だろう――私は皆堂とプリンマニアのいう「ファン」について考えた。「俳優や作家のファン」とかの「ファン」じゃなくて、「面白い」の「ファン」じゃないのか。
purinmania:そのせいで寝違えたし
――ん?
おつぼねぷりん:寝違えた? 私のせいですか?
purinmania:ごめんなさい。おつぼねぷりんさんのせいではないです。準備運動がたりなかった
おつぼねぷりん:何の?
purinmania:ブリッジの
「……は?」
思わず声に出た。プリンマニア……まさかとは思うが。まさか……。
おつぼねぷりん:まさかとは思うけど、プリンマニアさん、まさか、やったの
purinmania:天上の恍惚を味わいたくて
おつぼねぷりん:なに、アレをやったんですか、アレを?
purinmania:ちょっと興味があったので
ちょっと興味があったのでじゃねーよ!! 興味ってなんの興味だよなんの!
purinmania:首痛くて、朝になったら寝違えてた。服脱ぐ前にそうとう体あっためたのに
おつぼねぷりん:服まで脱いだの!?
purinmania:スプーンも舌つりそうになったし
「ぶっはははっはははは!」
あまりのことに吹き出した私は、机の上のコーヒーをこぼした。笑いすぎて涙目になりながらティッシュでコーヒーを拭いた。
おつぼねぷりん:うそでしょ。ちょっと。コーヒーこぼしましたよ
おつぼねぷりん:やばい
おつぼねぷりん:まじですか
おつぼねぷりん:やめて、腹筋痛い
purinmania:なに、笑ってます? おつぼねぷりんさん
おつぼねぷりん:笑ってます。くるしい
机に突っ伏して笑う私の手が震えて、かたかたかたかたと地震のようにペン立てを震わせる。
おつぼねぷりん:人の書いたものを真に受けないでください
purinmania:ひどい。あんなあられもない姿になったのに。責任とってお嫁にもらってくれますか
だめだプリンマニア、こいつやっぱおかしい。ちょっといまは、さん付けできない。
おつぼねぷりん:そうね。責任かんじます。とりあえず首とアホを直してください(笑)お大事にw
プリン小説でアクロバットなことを書くときは、一部、というか「一人」の読者に向けて、注釈をいれることに決めた。マネしないでくださいと。危なっかしくて仕方ない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます