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 きっとミューリエは僕の歩みが遅いから、呆れ果てていることだろう。申し訳なくて泣きそうになってくる。胸の奥がキュッと痛む。迷惑ばかりかけてしまって情けない。自分としてはがんばっているつもりだけど……。


 あぁ、もはや僕は体力的に限界だ。気を抜いたら意識を失って倒れてしまいそうだ。


 そうなったらもっと迷惑をかけてしまうだろうから、ここは無理せずミューリエに自分の状態を正直に伝えよう。


「もうダメだ、少し休もうよ……」


「はっはっは! 見る限り、確かにギリギリのようだな。まぁ、町を出てからここまで休憩なしだったわけだし、よくがんばったのではないか?」


「歩こうとする意思はあるんだけど、足がついていかなくて……。ゴメンね……」


「良い良い! 私ももう少し早く休憩を提案すれば良かったな。許せ。では、前方にある大岩の横で休憩するとしよう」


 こうして僕たちは街道沿いにある大岩の横で休憩することにしたのだった。



 →29へ

https://kakuyomu.jp/works/16816927859763772966/episodes/16816927859765636414

 

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