「時間は空間の器であり、空間はまた時間の器である」という言葉を思い出しました。 存在とは時間で積分される経験の総和だとすれば、現在過去未来のあらゆる瞬間がその存在の中の微塵の空間に内包されているのでしょう。 独特の雰囲気のある作品でした。 惜しむらくは一話完結の短編としてはいささか長めの中編相当の作品なので、作品の焦点が見えにくく、とりとめのない印象になってしまっています。三~六話ほどに区切って個々の段落ごとに起承転結をつけるともっと読みやすくなると思います。
どこを起点に考えて、どこかに行けば結に至るのか。経験した事も無い世界にドップリ脚を踏み込んで純文学の世界に触れてみるのも良いと思います。(個人の感想です)徹夜明けの朝日の様な、そんな作品は如何でしょうか?
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