第87話 Sランク装備

「じゃあ、いこうか」


 いつも騒がしいはずのダンジョン中央ロビー。

しかし今日は職員も店主も探索者もいない。


 非常事態で全員が避難所の防衛、果ては魔物狩りに出ている。

するとまた世界が揺れる。


「また地震ですね…」


 頻繁に起きるこの揺れだが、起きるたびに魔物が増えていることが確認された。

因果関係は不明だが、突如何もなかった空間に魔物が現れる。


 避難所にだっていきなり現れるので気を抜く暇もない。

それに徐々にだが、魔物の強さが上がっているようだ。

 

 昨日から頻繁に起こった揺れによって最弱なゴブリンなどではなく、オークや、虫の化物などが多く現れるようになった。

このままどんどん強くなるならそれこそトップギルド達でした相手にできない魔物も現れるだろう。


 対応を急ぐ必要がある。


 そして剣也達は60階層へと足を踏み入れる。

60階層は何もない草原。

まるで10階層のように、シンプルな景色が広がっている。

草木が疑似的な風によってなびいて揺れる。


 世界があんなことになっていることなど関係ないと言わんばかりにここだけは時間が止まってしまっているようにも思えた。


 そして中央にはゲート。

61階層へと至るための。


「レイナ装備は大丈夫?」

「はい、ステータス!」

「僕も確認しておくよ。ステータス!」


 そして二人は戦いに挑む前に装備品の確認を行った。


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名前:蒼井レイナ

DP:90230pt

職業:勇者

・勇なる者Lv4+2(アクセサリーにより2上昇):次のレベルまで10万pt

(Lv*1000能力値上昇)


・生命回帰LvMAX:(未開放)


◆装備品

武器:【名もなき聖剣Lv1】

頭 :【名もなき聖防具(頭)Lv1】

胴 :【名もなき聖防具(胴)Lv1】

手 :【名もなき聖防具(手)Lv1】

足 :【名もなき聖防具(足)Lv1】

アクセサリー:【鬼皇のピアスLvMAX】


◆ステータス

攻撃力:6000(+42000)

防御力:6000(+16000)

素早さ:6000(+16000)

知 力:6000(+16000)

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 各装備品の能力はまるで勇者のためにあるような能力だった。

防具はすべて同じような能力だったが正直破格過ぎて50~60階層もそこまで苦戦しなかった。


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装備説明 

・名もなき聖防具(頭)Lv1(Lvによる上昇なし)

 Sランク レア度★★★★

能力

・知力+10000

・職業による上昇分追加で上昇

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 名もなき聖剣は、攻撃力20000。

さらに知力と同じだけ攻撃力が上昇するため、22000追加で上昇となる。


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装備説明 

・名もなき聖剣Lv1(Lvによる上昇なし)

 Sランク レア度★★★★

能力

・攻撃力+20000

・知力と同じだけ攻撃力が上昇

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 そして剣也のステータスは、錬金がアクセサリー含めて最大レベルの15。

これによってSSランクの装備が錬金できるらしいがまだ見たことも聞いたこともない。

また錬金回数の制限が撤廃された。


 新スキルとして魂錬金という新しいスキルが手に入ったがよくわからない。

魂が通じ合ったものと錬金できるらしいが、分離できないとか怖すぎる。


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名前:御剣剣也

DP:1520pt

職業:錬金術師

・錬金LvMAX(13+2)(アクセサリーにより2上昇):

(ランクSSの武器を錬金できる)

(装備品を錬金の種に変更可能 錬金の種:同ランクの錬金に使用できる種)

(錬金回数の制限なし)


・ステータス錬金LvMAX

(現状のステータスを自由に振り分けられる。念じるだけで変更可能)


・魂錬金Lv1

(魂が通じ合ったものと自分を錬金することができる。ただし分離できない)


◆装備品

武器:【鋼涅皇剣LvMAX】 

頭 :【精霊王の王冠Lv1】 

胴 :【滅龍王衣Lv1】

手 :【龍神骨の籠手Lv1】

足 :【アラクネの織物靴LvMAX】

アクセサリー:【鬼皇のピアスLvMAX】


◆ステータス

攻撃力:0(+30000)▼0

防御力:0(+35000)▼0

素早さ:0(+17000)▼0

知 力:0(+20000)▼0

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 新装備は以下の4つ。

武器:【鋼涅皇剣LvMAX】 

頭 :【精霊王の王冠Lv1】 

胴 :【深淵龍の鱗鎧Lv1】

手 :【龍神骨の籠手Lv1】


 武器:【鋼涅皇剣LvMAX】 は鋼涅王剣を進化させたものを武器として装備している。

攻撃力が10000の上昇、加えて防御力、素早さが現在攻撃力の半分の上昇という素晴らしい武器。


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装備説明 

・鋼涅皇剣LvMAX

 Sランク レア度★★★

能力

・攻撃力+10000

・鋼の意思(現在攻撃力の半分防御力と素早さが上昇)

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 頭装備は50階層の大ボス。

イフリートのドロップ装備を進化させた。

荘厳な王冠、温度耐性無効へと進化した。


 多分炎の中を歩いても問題ないのだろう。

形的には精霊の冠に近いものを感じるが、より装飾が派手なので非具現化設定としている。


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装備説明 

・精霊王の王冠Lv1(Lvによる上昇なし)

 Sランク レア度★★★★

能力

・知力+20000

・温度耐性 無効

・精霊王の法力(魔法攻撃に対して知力が防御力として加算される)

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 胴装備は深淵龍の鱗鎧を進化させた。

漆黒の鎧から、黒の中に煌びやかに光る怪しい光を放つそれでも黒い布の装備へと進化した。

軽くはなく重くはない、不思議な触感でしかし攻撃を通さない。

そんな安心感を与える装備だ。


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装備説明 

・滅龍王衣Lv1(Lvによる上昇なし)

 Sランク レア度★★★★

能力

・防御力+20000

・滅龍王の衣(物理・魔法半減)

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 そして最後に手の装備。

これは59階層の大ボス。

骨だけの巨大な龍のドロップアイテムを進化させたものだ。

生きてるとは思えないが生前は巨大な龍だったのだろう。


 骨だけになっても生きているほどの生命力、進化し籠手となってもなお存在感を放つ装備。


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装備説明 

・龍神骨の籠手Lv1(Lvによる上昇なし)

 Sランク レア度★★★★

能力

・攻撃力+20000

・龍神の一撃(日に一度のみ発動可能 一度のみ攻撃力2倍の一撃)

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 靴だけはAランクのままだが、それ以外の装備はすべてSランクとなった。

現状この二人を超えるのは、天道龍之介のみ。

装備品の性能に至っては二人の方が超えてすらいる。


 そして二人はゲートに触れる。


 転移した先はは61階層 未踏の地。


 目の前には一体の鬼。


「さぁ、やるか!」

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