第8話 SNSでは、理系学問の場でのつらさが、問題になっていた。ヤングケアラーの、出番かも?心のケアを、はじめていこう!

 「私、やったわ!」

 「そうか!」

 「やった!」

 「良かったな!」

 「はい!」

 「もう少し、やってみるか?」

 「はい、先生!」

 それから、専門の講師にも教えてもらい、電動車イスサッカーの技に、磨きがかけられたようだ。

 「君は、上達しましたね」

 「はい!」

 専門家に言われると、ますます、うれしくなってきた。

 こんな赤ちゃんのようなことを言う人たちにたいする見方が、変わってきた。

 「僕たちは、ほめられてこそ、伸びるんです!」

 こういう新卒も多くて、これが成人扱いされちゃうらしいんだけれど、我慢、我慢?

 ほんのちょっぴり、理解できた。

 「先生に、無理矢理にでもボールを蹴らされて、良かったのかも」

 もっとも…?

 現実は、冷たかった。

 障害者仲間での大会は、SNSで、処刑されることもあった。

 「今は、コロナ禍なんだぞ?」

 「スポーツをしているんじゃない!」

 「なんで、がんばっちゃうの?」

 「障害が、あるからか?」

 「社会へのアピール?」

 心ない言葉も、ちらほら。

 「まだ、続けるのか?」

 「迷惑」

 我慢、我慢?

 「気楽なもんだ」

 気楽なんかじゃ、ないんだよ!

 負けないで!

 「そうしたら、私…」

 「どうしましたか?」

 「最近…、電動車イスサッカーを続けるのが、つらくなってきちゃったんです」

 「な、何が、あったのですか?」

 コロナ禍の、闇…。

 思うようには、身体が動かなくなってきたという。

 症状が、重くなったのだ。

 「…このまま、続けられるのかな?」

 ヤングケアラーの悩みと、似ていた。

 「今度は、特別支援学校にいって、そこの先生たちから、話を聞いてみよう。他にも、苦しんでいる人たちが、いるんじゃないのかな?」

 ハナの意欲が、高まった。

 「まずは…、特別支援学校について…」

 SNSを利用して調べようと思えた。

 そのとき!

 予想とは違う書き込みが、目に入ってきてしまった。

 学問の場からも、弱い立場の嘆き。

 女性たちの、嘆き。

 たとえば、理系学問。

 大学や大学院などで、理系学問の場でのつらさが、問題になっていたという。

 問題なのは…。





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