第5話 お風呂

夫婦なので 一緒にお風呂に入ることもよくあります。


というかイチは一人でお風呂に入れないので、娘達に先に入られた時は自動的に僕と入ることになります。


イチは先に上がられることを嫌います。

最後になりたくないそうです。


なので、僕が先に体を洗ったりするととても寂しそうにします。


そんなイチはお風呂でもとてもヤンチャです。


イチとのお風呂での遊び方はいろいろありますが、僕のお気に入りは「少年」と「王様」です。


「少年」は、イチが文字通り少年になります。そして、イチのなかで僕は叔父さんになります。


普段からワンピースのチョッパーみたいな声をより幼くして。


「おじさん!僕が背中流してあげるね!」

「おじさん今日ね僕ね…」


と例えるならチョッパーのメスかな…。


そんな可愛い声で話すイチとおじさんになりきった僕とで会話を進めていく遊びです。


正直…ちょっと興奮します。


「王様」は

僕の体や頭の洗い終わりを待って、イチが浴槽から突然立ち上がり、僕の後ろに立って。


「ワハハッ!今日は王様の日だ!!」


と始まります。


この時イチは腰に手を当て仁王立ちです。


初めてやられた時は意味がわからなかったのですが、すぐに察知して。


「体を洗えってこと?」


「ワハハッ!そうだ!」


笑ってしまいました。


王様口調でどこはこう!そこはこう!と指示してきます。


「はいはい」なんてやる気のない返事をすると「王様」からお叱りを受けます。


「返事はハァハァーッ!」だ!


と…難しくていつまでたっても「王様」の満足いく返事ができません。


普段からイチの子供みたいなお願い事は全部きいているので。


体でも頭でも全然洗いますが、胸の辺りとかを洗う時だけ素に戻って


「そこは自分で」


て言われるのが残念ですね!任せるなら全て任せてほしいです。


あとは足ツボしあったり、とかですね。


足ツボは痛いので好きじゃないです。

ちなみにイチの足のサイズは22.5で小さいです。オマケに土踏まずがなくて本人はブタ足と言っております。


幼い頃知らないおじさんに柔道やったら強くなるよ!と言われたそうです。


イチにとっては、可愛いけど履けない靴があるコンプレックスですが、僕にはその足も可愛い要素のひとつです。



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