第86話 飾邪 2
初時者,魏數年東鄉攻盡陶、衛,數年西鄉以失其國,此非豐隆、五行、太一、王相、攝提、六神、五括、天河、殷搶、歲星非數年在西也,又非天缺、弧逆、刑星、熒惑、奎台非數年在東也。
はてさて、魏が数年にかけて東方を攻撃した。そしてすっかり陶や衛を平定してしまったわけだが、また今度は数年にわたって西方を攻撃するも、秦の反攻によってすっかり国土を失ってしまった。これは別に豐隆・五行・太一・王相・攝提・六神・五括・天河・殷搶・歲星と言った吉祥の星が長らく西方に留まったわけでもなく、また天缺・弧逆・刑星・熒惑・奎・台といった凶星が長らく東に留まり続けたわけでもあるまい。
故曰:龜筴鬼神不足舉勝,左右背鄉不足以專戰。然而恃之,愚莫大焉。
だから、こういうのだ。亀甲も筮竹も神霊もみな勝利を確約してくれる存在ではない、星の位置がどうであろうと、それで勝敗は左右されない、だのにそれに頼ろうとするのは、愚かであることこの上ないと言うしかない、と。
韓非先生、占いを全力でぶん殴りますの巻。「はぁ、よくもまあこんな胡乱なもん信じて動こうだなんて思えますわね、本気? どこまでも信頼に値する余地ないじゃありませんか」とでも言わんばかり。いやまぁストレートに言ってますわな、「愚かなること限りなし」って。本当にこの人よくないですね、自分から殴られに行ってるようなもんです。占いなんてもんは「はいはいそうですねー」と聞き流してやりゃええのです。
ここから先もうろんなもんをズバズバ切ってく感じなのかな。楽しみです。
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