第40話 十過 8

奚謂內不量力?昔者秦之攻宜陽,韓氏急。公仲朋謂韓君曰:「與國不可恃也,豈如因張儀為和於秦哉!因賂以名都而南與伐楚,是患解於秦而害交於楚也。」公曰:「善。」乃警公仲之行,將西和秦。楚王聞之,懼,召陳軫而告之曰:「韓朋將西和秦,今將柰何?」陳軫曰:「秦得韓之都一,驅其練甲,秦、韓為一以南鄉楚,此秦王之所以廟祠而求也,其為楚害必矣。王其趣發信臣,多其車,重其幣,以奉韓曰:『不穀之國雖小,卒已悉起,願大國之信意於秦也。因願大國令使者入境視楚之起卒也。』」韓使人之楚,楚王因發車騎,陳之下路,謂韓使者曰:「報韓君,言弊邑之兵今將入境矣。」使者還報韓君,韓君大悅,止公仲。公仲曰:「不可。夫以實害我者,秦也,以名救我者,楚也。聽楚之虛言而輕誣強秦之實禍,則危國之本也。」韓君弗聽。公仲怒而歸,十日不朝。宜陽益急,韓君令使者趣卒於楚,冠蓋相望而卒無至者。宜陽果拔,為諸侯笑。故曰:內不量力,外恃諸侯者,則國削之患也。


 韓に秦が襲い掛かってきた! 当時の韓王、襄王は宰相の公仲朋にどうすればええねんと問う。すると公仲朋は「秦と結んで楚に一緒に攻め込むよう言いくるめりゃええんやで、うちは無傷、楚は大ダメージ、秦は領土拡張。これぞ三方よし☆彡」

 ナイスアイディア! 襄王が公仲朋を使者にしようと準備をすると、いきなり楚から贈り物が届けられてくる。「ワイらは君らと手を組む準備万端やで! 一緒に秦のクソを倒そうや!」

 贈り物に目がくらんだ襄王は公仲朋の秦入りを中止するわ、そうすると秦は無事に韓に攻め込むわ、おまけに楚は救援の兵を韓に送り込まないわで踏んだり蹴ったり。

 ちなみに公仲朋は「いや秦が攻め込む事実を前に楚の口先八丁にだまくらかされるとかアホですかあんた」って襄王に言ったけど聞く耳持ってもらえず、こりゃだめだと引きこもった。なので襄王、秦侵攻の際に公仲朋の助言を受けられず、見事大敗。


 国内の状況もよくよく理解できてねーやつがちょづけばそうなるんだよあほが、と韓非先生は今日も助走の上でフル殴り。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る