第31話 八姦 3

明君之於內也,娛其色而不行其謁,不使私請。其於左右也,使其身必責其言,不使益辭。其於父兄大臣也,聽其言也必使以罰任於後,不令妄舉。其於觀樂玩好也,必令之有所出,不使擅進擅退,不使群臣虞其意。其於德施也,縱禁財,發墳倉,利於民者必出於君,不使人臣私其德。其於說議也,稱譽者所善,毀疵者所惡,必實其能,察其過,不使群臣相為語。其於勇力之士也,軍旅之功無踰賞,邑鬭之勇無赦罪,不使群臣行私財。其於諸侯之求索也,法則聽之,不法則距之。所謂亡君者,非莫有其國也,而有之者,皆非己有也。令臣以外為制於內,則是君人者亡也。聽大國為救亡也,而亡亟於不聽,故不聽。群臣知不聽,則不外諸侯;諸侯知不聽,則不受臣之誣其君矣。


 では八姦対策を見てみましょう。


 同床。

 後宮の婦人とオセッセセを楽しんでも、公的な願い事は聞き入れない。私的なねだりごともさせない。


 在旁。

 側仕えには限られた職能だけを与える。何かの取り次ぎには余計な虚飾をさせない。


 父兄

 何か進言をするにしても、失敗するのであれば臣下たちと同じく罰を与えることを宣言する。軽々な行動を起こさせないようにする。


 養殃

 楽しみごとや愛玩の品については出所を明らかとし、勝手に進上したり引き下げたりはせずに、臣下に君主の好き嫌いを明らかとさせないようにする。


 民萌

 恩恵を施すのであれば宮廷の倉庫から拠出するようにする。各地にある倉庫からの拠出は一切認めず、臣下が勝手に恩賜を振る舞えないようにする。


 流行

 人々に発生する毀誉褒貶については、必ず裏を取るようにし、誰かがグルになって人々を上げ下げしないようさせる。


 威強

 村里の私闘を許さず、群臣たちが私財を投じて自警団を編成するような事態を引き起こさせない。


 四方

 諸侯らの要求は筋が通っていれば受け入れるが、筋が通っておらねばはねのける。いわゆる亡君とは、国を失った君主のことではなく、国を自らの統制下におけなくなった君主のことを言う。大国の息がかかった臣下によって君主が国のコントロールを失うくらいであれば大国には従わないほうがまだマシ。そして君主が大国に従うそぶりを見せないのなら、臣下たちもあえて大国と繋がりを持とうとはしない。また周辺諸侯にしても、臣下らがあることないことを吹き込んできたところで聞く耳を持とうとしなくなるだろう。



 うーん韓非先生、これだいぶ理想論というかお花畑な感じがありますがどうなんでしょうね……民萌威強四方なんて本当に無理あると思うんですが。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る