第2話 真昼の変化

「本当に真昼なのか…?」

「だから本当だよ…じゃあ行こ?」


昨日と見た目とキャラが違いすぎてついて行けない…

だけど、イジメられていたから暗かっただけで、本当の真昼は普通に話せるんだな。


「そういえば学食らしいけど、真昼って弁当?学食?」

「私はユウと食べる為に二人分の弁当作ってきたよ?」

「え?マジで?めちゃくちゃ嬉しいけど疲れない?」

「一人分も二人分もそんなに手間は変わらないし、私はユウが美味しいって食べてくれるならそれでいいよ、昨日のお礼の意味もあるし」

「わかった、ならありがたくいただくよ」


−−−−−−−

教室。


ガラガラガラッ


「おいあの可愛い子誰だよ!あんな子いたか?」

「っておば子の席座ったぞ!あれおば子なのかめっちゃ可愛いじゃん!!」

ザワザワ…

「真昼めっちゃ見られてるじゃん人気者だな」

「やめてよ…物珍しいから注目集めてるだけだし」 


「ねえねえ、君佐藤優くん?」


誰だこの可愛い子?


「ん?そうだけど君は?」

「私は田辺咲夜。ちょっとどうしても話したい事あるんだけどいい?」

「ああ、いいけど…」

「じゃあ今日の昼休み裏庭で、またね」


「ごめん真昼、ちょっと今日は一緒は無理そうだ、感想は絶対に言うから」

「ふ〜〜〜〜〜ん。ユウは手作りの料理を作ってくれた女の子をほったらかして他の女とご飯食べるんだ、へ〜〜〜〜〜。」


これ真昼めっちゃ怒ってないか?


「でもどうしてもって言ってたから行ってくるよ、もしかしたら真昼みたいに助けてほしいのかもしれないし」

「じゃあ私も行く。問題無いよね?」

「はい。」


−−−−−−−


昼休み。


「お待たせ〜!あれ、和泉さんも?」

「問題ありますか?」

「いやまあ君も関係ある事だからいいんだけどさ…昨日この子をイジメてた子をやっつけたところたまたま見たんだよね〜」

「は?お前あいつらの仲間なのか?」

「違う違うむしろ逆というか…イジメられていたとまではいかないんだけど、5年生の時にパシリに近い事をさせられてて6年の時のクラス替えまでずっと続いてたんだよ」

「なるほどね…それでまた中学で同じクラスになったからビクビクしてたのか」

「まあ昨日何があったのか知らないけど、佐藤くんが喧嘩してたのは見てた。近くにボロボロの和泉さんがいたから和泉さんを守ったのかなって。」


言っていいのか…と思って真昼の方を向くと真昼から話し始めた。


「−−−という訳なんです。」

「そんな酷い事に…でも無事で本当に良かった。」

「ユウが助けてくれたからね。…だからユウは私の大切な人なの!ずっと守ってくれるって言ってくれたし。ね?」

「ずっととは言ってないような…」

「え?」ニッコリ

「なんでもないです…」


真昼の笑顔の圧が怖いよ目が笑ってない


「じゃあお互いの秘密を共有した仲間だし優と真昼って呼んでもいい?私も咲夜でいいよ」

「うん、よろしくね咲夜」

「わかった」

「で、で!聞きたいんだけど二人は付き合ってるの?」

「いやつきあ「まだ付き合ってないよ!でもこれからもっとユウくんと親密な関係になるつもりだから昨日コンビニで一応ゴムも買ったし家に呼ぶ準備と勝負パンツも用意してあるしもう付き合ってると言っても過言ではないしむしろ恋人以上の関係かな!」ってないんだが…」


真昼食い気味に怖い事言いすぎだろ…

こんなかわいい子に好かれて嫌な理由は無いけど、どうしても人と親密になるのは怖い

親に捨てられて、親しい人に裏切られた時のダメージの大きさは知っているから。



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