7/4(火)推しとラスカル
『推し』という、なんとも心躍る存在がこの世にはある。
今一番私を夢中にさせているのは今年の大河『鎌倉殿の13人』で、毎週応援上映会のようなありさまで拝見させて頂いている。
推しを見つけた時の喜び。
これがあるから生きていける。そう言っても過言ではない。
私は「好き!」と思えものを見つけた時に必ず頭の中で流れる曲がある。
「あらいぐまラスカル」のオープニングテーマ「ロックリバーへ」である。
この曲はラスカルに会えた主人公の喜びを歌った、まさに推しに出会えた瞬間と推しを推す日々の喜びを歌った曲なのだが、この曲のテンポとテンションが推しを推す時にちょうどいい。
心地良いとはこのことだっていうくらい、本当にちょうどいいのだ。
Z世代の皆さんもぜひググって頂きたい。
曲の始まりはこうだ。
のどかな笛が聴こえてきたと思ったらいきなりハイテンションな太鼓が鳴り、狂ったように「ハイディー!ハイディー!リルゥーラスコー!」と流暢な英語で一気にまくしたて、最後の「Hidy!」で息が続かなくなったのだろう、気が済んだら「Here Rascal~♪」こっち来い、ラスカルと余裕ぶって見せる。
推しに出会った瞬間の雷で撃たれたような衝撃に続く脳に快楽物質が放たれた時の高揚感と、なんとか人としての理性を取り戻そうとする様子が完璧に表現されている。
その後は、ただただ推しを推す日々の喜びをあくまでも冷静に歌う。
私は歌詞の一部を適宜、その時に合うように歌うようにしている。
基本的に「友達」を「推し」、「ラスカル」を「自分の推しの名前」に替える。
「しろつめくさの花が咲いたら さあ、行こう ラスカル」
↓
「(時候の挨拶入れて「~たら構文」に替える)さあ、行こう(推し)」
「6月の風が渡る道を ロックリバーへ遠乗りしよう」
↓
「(推しのイベントの時期と、イベントの名前)へ遠乗りしよう」
このあといきなり教会の鐘の音が鳴り、
「神様ありがとう、ぼくに友達(推し)をくれて……」と
唐突に神に感謝の祈りを捧げだすところは鳥肌ものだ。
まさにこんな心境。TPOなんかお構いなしで祈りをぶち込むところがファンの心理をよく突いている。見事としかいいようがない。
祈りを捧げた直後、心拍が上がっていくようなトランペットに導かれ、
リズムとテンションに任せて歌い上げる。
「ラスカル(推しの名前)に会わせてくれて~!
ラスカル(推しの名前)に会わせてくれて~!
ありがとう、僕の友達(推し)
ラスカル(推しの名前)に会わせてくれて~!」
最後は再び冷静さを取り戻そうとして音程が落ち、うまいこと人間の位置に着地して終わるというところまで完璧。
やり過ぎず足りなくもない、本当にちょうどいい狂いっぷりなのだ。
こんな風に浮かれて過ごすことができるのも推しのおかげ。
本当にありがとう、三谷幸喜。
……鎌倉殿の話をしたいだけなのに、変な話になってしまった。
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