1/18 (火) はりきれ!ドラマ鑑賞
連続テレビドラマが好きだ。アニメでもいい。
来週はどうなるんだろうと思うだけで「来週までは死んでも生き延びねば」と思う。
そんな小さなゴールの繰り返しが生きるコツだと思っている。
別に危ない仕事をしているわけでもないし、自殺願望があるわけでもないのに、死んでも生きるぞ! という矛盾した気合を入れないとしっかり生きられない。
……と、思い込んでるだけかもしれないけれど。
が、ここ最近は作品に巡り合えず、仕事の締め切りがそのゴールの役割を果たしていてあまり気持ちのいいものではなかった。
なんとかいい連続ドラマに巡り合いたい。
最近では「大豆田とわ子と三人の元夫」以来ご無沙汰だ。
そんな日々を過ごしていたら、今期お気に入りが三本もできた。
日曜日の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」と、月曜日の月9「ミステリと言う勿れ」とNHK「恋せぬふたり」だ。
特に月曜二本は時間的に続けて観ることが出来るのだが『THE・令和』といった内容のドラマで、月曜日はドラマで価値観のアップデートやってま~す♪ というおじさんおばさんは多いと思う。
しかしこの二本、実はあたりまえ体操並みのあたりまえなことしか言っていない。
なのに「言われてみればそうだね」と目からうろこが落ちる気分になるのは、やはり何かの都合に歪められた世界に生きていた証拠だろう。
「鎌倉殿の13人」がその極端な例だと思う。
例えば、女に人権は無く、親の言うまま結婚をさせられ政治の都合で子供が殺される。それが普通と言われる時代だった。
今見ればなんて野蛮なという価値観だが、その性根はまだまだ2021年にも引き継がれている。
「昔は男と女しか結婚認められなかったんだって、変なの」
って、鼻で笑える時代がもうすぐそこまで来ていると信じたい。
* * *
この三本は本当にいいドラマだと思う。
「鎌倉殿の13人」は三谷幸喜だな~!っていうワクワク感がたまらないし、「恋せぬふたり」は他者に恋愛感情を持たない人の生き辛さを丁寧に描いている。
ところがどっこい「ミステリと言う勿れ」は、思考する青年が問いかけるアレコレが歪んだこの世を浮き彫りにしていくという原作が面白いのに、演出がその趣旨をよくわかっていなくて、歪んだこの世の悪習を押し付けてくるというびっくりドラマになっているのでとても勉強になる。
主人公が思考したことを語り出す瞬間に、さあここから我らが菅田将暉がイイこと言いまっせ! と言わんばかりに主題歌を流し出したのだ。
なんてお節介な。
これは演出ではなく感動の押し付けだ。
この語りをどう受け取るかは人それぞれのはずで、こういうことをそろそろやめないか? と、このお話の端々で言ってるんじゃないのか?
どんなに素晴らしい原作でも、優秀な脚本でも、日本の宝と呼ばれる役者を使っても、一か所曲をいれる場所間違えるだけで作品全部台無しにすることって出来るんだと、すごい発見だった。
今週のKing Gnuは自分だったらどこに入れたかなあ。
間違ってもあそこではなかったなあ。
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