第18話 写真見るよ
私以外はスマホのカメラで撮影したのですぐに見れる!!
便利なのになんで今更フィルムカメラ…とも思うが…。
一つ一つの工程がたまらなくドキドキするんだよね。
こんなの今までに無かった新しい刺激。
そしてすぐに撮った写真が見れないドキドキ感…。
ちょっとした放置プレイ…ゾクゾクする…だなんてはしたない考えはよそう…。
「ジャジャ~ン!見てみて~僕のはこんな写真だよ~!メッチャ可愛く撮れたからね~」
そう言って先にジェラートを食べ終えたパパがスマホを取り出す。
でも写っていたのは電車ではなくママだった。
「桜の背景がとてもいい。ママは相変わらず可愛すぎるね!!」
何枚もママの写真を撮って見せてくる。お分かりの通りこの人はママが大好きなのだ!!
『好き』が漏れすぎているって近所の人に良く言われる、ホント止めてほしい、外でイチャイチャするの。
「またママの写真ばっかり!!で、電車の写真は?」
「電車?え~っとコレだね!!」
そう言って映し出されたのは、画面いっぱいに映し出された『たま電車』、私と同じアングルだけれど、スマホのズームを使って、左下と右上に桜の枝がくるようにしてあって、橋の上でコチラに向かってくる車両を撮影している。
連射で撮っているので一番いいポジションで車両が入っているのを選び放題だ!!
コチラに向かってくる絵が迫力あって凄い!
祖父は、公園に入ってから初めに見た場所で撮影していたようだ。
左側に桜並木、中央下部が池、右から電車が走ってきていて、桜並木に今にも入りそうな感じで先頭車両だけだった。
背景がブレており、ズームでしっかり寄せて電車にピントがしっかり合って『たまちゃん』のイラストが良く見える、池の水面が鏡のようになっていて、車両が映し出されているその写真はパパのとも違う雰囲気と迫力のあるものだった。
ママは桜の花びらが良く見えるようにズームを使って、左側に桜、背景のボケた所に池と電車が来るように撮影していた。
撮る人、場所でこんなに変わるんだ。
私のはどうなってるのかな?
見せてもらったのが失敗だった。写真が綺麗に撮れていないかったらと不安でいっぱいになった。
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