第13話 隠れ家

トンネルを避けて


かなり遠回りをし、通常の倍の時間をかけて目的地である郊外のビジネスホテルに辿り着いた


受付をしようとフロントの人に声をかけ、チェックインの手続きをしようとした


「すいません、予約入れてあるひび、」


「1ヶ月ご宿泊の田中様ですね、蔵前様よりご予約頂いております。前金で頂いて

記入も済ませておりますのでこのままどうぞ」


え、田中?、、あ、そうか。万が一で偽名を

1ヶ月?前金でもう支払ってある?

親方、、すいません。ありがとうございます。。


あ、でもそいえば命さんの事ゆってなかった


「あ、すいません、蔵前さんに言ってなかったんですが滞在は2人でして、もう一人分の料金はおいくらになりますか?」


料金より命さんの年齢の方が気にするとこで、ちょっとだけ、自然に彼女の腕を引き一歩後ろにズラした


一瞬だけ考えるような間、ほんの一瞬だったがフロントのホテルマンさんは


「お部屋は301号室のダブルの部屋でございます、こちらルームキーになります。非常階段はすぐ隣になっております。」

と、スルーしてルームキーを渡してきた


え?どういう事?


あの、、という前にホテルマンの人は口を開いた


「田中様1名ダブルルームご宿泊、誰に何を聞かれても個人情報なのでお答えはしませんし、お2人でもこちらはおひとり様で承っておりますし、宿泊リストもそのようになっておりますので」


そして小声で「蔵前とは旧知の仲でして、野暮な事は詮索しませんでしたが、緊急ということは伝わりました。お連れ様のお代は結構ですので大丈夫ですよ。お2人でも当ホテルは田中様お1人の宿泊として処理しております」


頭を下げてルームキーを受け取った


親方、このホテルの人


本当に助かる


ちゃんと、この件が終わったらお礼をしないと。。。



命さんも、お兄さんありがとうと笑顔で頭を下げた


301号室のキーを開けて


部屋に入りベッドに倒れ込んだ


はあ、やっと一安心出来る









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