第5話 持たざるべき物を手に

「そいじゃ、説明するねっ。ただ持ってても勝手にどうこうなるわけじゃないし」


ローテーブルの上に自分の石を置いた命さん


ちょっと水貰うね


と、水道からコップ2つに水を汲み持ってきた

「実際見た方が早いね」


石に手を置き言った

「汝、降りかかる水害を退け給え」

言うや否やコップの水を天井に向けて撒いた


え、ちょ、濡れっ


その瞬間宙に舞った水は消え去った


「え?」


跡形もなく


「これは脅威ってわけでもないから石が吸収したよ、仮に水害レベルみたいな量だと、また反応も変わって退ける、反対に押し返すとかになるよ、定義はハッキリ言って1から10まで説明出来ないけど、脅威の度合いでこの力が変わるんだ」


「今は撒いた水はこの石に蓄積されてる」


水筒?


違う違う、笑う命さん


「蓄積したものは守る、退けるだけじゃなくて、攻撃?って言えばいいのかな、それにも使えるの」


「今の水かけるのが攻撃?」


「んーん、これをガチガチの氷にして散弾して相手に向けたりとか。ただ、容量を超えた分は造れないけど」


「とにかく、脅威をこの石に溜めて、守るなり退けるなり、使えるってことだよ。


あとは、相当不可がかかるけど、自身の血をもって使うと更に上がるね。」


どう考えてもたぬき型ロボットの道具じゃないか



これが古のもの?


どういう理屈なんだ



理屈は分からないけど


使い方の方法はわかった


血をもってってとこが引っかかるけど


「まあそんな感じで、脅威を鑑みて使って。無限に使えるわけじゃないし」


脅威を鑑みてって、日常に生きてる人間に脅威なんてそうそう、、


いや、もう現に体験してるからそうか


「とりあえず、結構力使ったけどここが割れる事はないからしばらくは緊張や警戒せず過ごせるよ」


過ごせるよって


ん?この子は僕の家を拠点にする気なのか


とは言え、追い出すわけにもいかない

僕は諦めて安堵のふりをした


さて、どうなるやらこれから


日常の生活に、非日常


上手くやっていけるのだろうか

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