女の子の胸に詰まっているのは夢じゃない事を俺は知っている

 俺のピアノを弾いている動画が『ボックス』の投稿された。


 勿論俺の顔は出ていない。


 俺が楽しそうにピアノを弾いている後ろ姿が、『ボックス』にあがっただけだ。


 その動画で、初めて自分がピアノを弾いている姿を見た。


 ああ……きっと楽しいんだろうな。という気持ちが伝わる。


 この動画を見た人達がどんな反応をするかは、少し楽しみだけど、それとは別に俺はこれからのピアノを楽しんで行こうと思う。






 日向が知るのは数年後になるが、投稿されたその動画は瞬く間に『ボックス』の再生数といいねの新記録を樹立。以後、誰にも抜かれない数字を積み立てていくのであった。




 ◇




「ひなた~」


「どうした?」


「えっとね、私頑張ったの」


「お、おう?」


「動画も頑張って投稿したの、もちろんゆかちゃんも頑張ってくれたけど」


「う、うん」


「だから、ご褒美が欲しいな~って」


「ご、ご褒美…………俺に出来る事なら…………」


 少し嫌な予感がした。


「えへへ! じゃあ!」


 あ、この感じ、逃げないとヤバいかも知れない。


「私の胸を――――」


「揉むわけないだろう!!」


 俺は一目散に逃げだした。


「え!! 何でもするって言ったじゃん!」


 追いかけてくる彩と何故か三上さん。


「私も揉んで~♡」


「揉むわけないだろう!!!」


 二人から全力で逃げるが、全然離せられない。


 てか二人とも足早くない!?


 そして、二人が俺の両腕を掴み、胸を押し付けて来た。





「誰だよ!!! 女の子の胸には夢が詰まってるって言ったやつ!! こんなの――――――ただの脂肪だろうが!!!!」





 俺のドタバタ学生生活は続くのであった。




――後書き――

これにてひなたくんの話は終わりになります。

短編の短さでしたが、短いからこそ夢を詰め込める楽しさを味わいました。


短いこの小説を応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。


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ではまた違う小説で会いましょう!

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巨乳嫌いな俺には腐れ縁の幼馴染の巨乳がいる。 御峰。 @brainadvice

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