女の子の胸を揉み続けると成長する事を俺は知っている

「ひなた~」


「ん?」


「なんかさ、胸が変なんだ」


「あー、昨日も言ってたよな。でも何もなかったじゃん?」


「ん……でもひなたが揉んでくれたら落ち着くから今日もお願い!」


「えー! やだよ! 変な感じがするもん」


「むぅ……むぅ……」


「わっ! ま、待って! 泣くなよ! 揉んであげるから!」


 それから毎日せがまれて彩の胸を揉み続けたのが、俺とあいつの腐れ縁だ。




 ◇




 いつもの癖があり、彩は泣き出して飛び出た場合、何故かは分からないが、俺の机で泣き出すのだ。


 教室に来てみれば、予想通り彩は俺の机で泣き崩れていた。


 クラスメイトからめちゃ変な目で見られてるよ…………はぁ、まあこの一年の毎朝で慣れたからいいんだけどさ。


「彩、迎えに来たぞ」


「うわあああああん、ひなたが、ひなたが、うわあああああん」


「くっ! 彩! いい加減にしろ!」


「うわあああああん! ひなたがぁあああ!」


「そりゃ、俺は貧乳が好きだが、彩が嫌いな理由にはならんだろう!」


「うぅぅ…………ひなたの所為でこんなに大きくなったのに…………」


「は? なんでその巨乳が俺の所為なんだよ!?」


 目を潤ませた彩が上目遣いで少し赤面で俺を見る。




「女の子は胸を揉まれたら大きくなるんだよ……?」




「そんな迷信信じるかっ!」


「だって本当の事だもん! 私の胸は――――」


「うわあ! やめろ!!」






「ひなたに毎日揉まれたから大きくなったんだもん!!!」






 まだ教室に少し残ってるクラスメイト達から叫び声が上がった。


 あぁ……俺の高校人生終わりな気がするよ……。


 しかし、直後に俺にとって、もっと衝撃的なことが起きた。




「彩?」


「うん?」


「…………それはなに?」


 泣き出している俺の机の上に一枚の写真が置いてあった。


「これは昔隠れ撮ったひなたが私の胸を揉んでる写真だよ?」


 さも、当たり前でしょう? な感じで話す幼馴染。


 その写真には幼い頃、せがまれて彩の胸を揉んでいる少し赤面な自分が写っていた。

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