第Ⅵ章SPANKINGBANG-空白の1000年-終
ジパングでアンネローゼと行動をともにしながらルヴィア・ヴェスタニエのジパングはいつかのタイミングでこのジパング回顧録をあとにしよう。
「よくあることサ」
「イシュガルドの座標の位置は把握した」
アンネローゼ・フォン・ジパング・ジークフリートはジュリアの血流者の末裔でジパング国を開国してこの極地の日が沈まぬこの国で隠居生活を送っている。
「作戦の内容はイシュガルドの情報だ」
「ルヴィア?死が視える。この国の予言はジャイロも馬鹿に出来ぬ」
ルヴィア・ヴェスタニエの英雄譚もここまでとなる。後の世にいうヴェスタニエ家宗家の祖となるルヴィア・ジーザス・ダイン・アルフォンス・ヴェスタニエの人生の帰路まで残り少ない。
「へぇけ?ジパングも今が大変だろ、ジェラフバルト卿の侵攻の妨げね」
「将軍辞退もごたついてる隙を突かれた」
ルヴィアはイシュガルドの座標を示す矢印に導かれて進んでいた。
「ジェラフバルトの大国は油断できぬが、ルヴィアはこっから先の海岸から舟は出ている。・・・・・・・ルヴィアよ?イシュガルドの妹としてお前の道は途切れる」
「イイんだよ、十分すぎるだろうが。よく生きただけの事さ」
気づけば12億年分の人生。ルヴィアにとって後悔はない。KnghitsOfDarknessとしての始まりであるルヴィアはヴェスタニエ姓の根源。
「・・・・・・・ジェラフバルト、ジパング国は世界の縮図。私も歳だ。歳には負けない」
KnghitsOfDarknessの時代ではジパング・ジークフリートの血筋は正統にアンネローゼ・フォン・ジパング・ジークフリートを引いてるのはザイ・ジークフリートとなっている。ジパングのとある島にイシュガルドは上陸して久しぶりの現世の空気に感服していた。
「・・・・・・・フゥ」
煙管を咥えて空を眺める。人もの世に終焉を告げ、ヒトミの世に終止符を釘を打つ。ジェラフバルトは転生し続ける。アイツ自身食った果実は転生の不死だ。
≪ジパング国のここは外殻に覆われた海流の島だな。主よ≫
「そうだな、東と西の玄関口だ。ジパングを手中にしたいジェラフバルトの読み通りだ。」
ジパング国内に潜んでいるジェラフバルト卿は新たなる時代に君臨する臨む姿勢は目に余る。神秘に色濃く残る時代の末期、ジパング国の天蓋のカイラス山に氷と氷河に挟まれた分厚い内核の真下にアトランティス大陸と同視される理想郷シャンバラが存在し得る。シャンバラこそジェラフバルトの欲するカギだ。
「・・・・・・・・・イシュガルド?」
「えぇ」
「すでにジパングに着いたとのこと」
「今のうちに出雲国を、大和に政権を交代させる機会を。我が卿」
ジェラフバルト卿の配下がジパングの暗躍に手を伸ばしかかっていた。
―――――――後日―――――――
ジパングの件はイシュガルドが片付いたと情報が入った。
そもそもルヴィアが現状いるのは星の遺跡である。
世界が分断されてもいない遠方の境界線上を超えて星の遺跡にルヴィアはチェックインを済ませてテントにいた。
「もう月日が経つのは早いな」
「ルヴィアよぉ、ジェラフバルト卿の手の内は読めぬぞ」
ヒトミの世から30億年が経ち大陸が形成して現在のエルセリウス・ネルセリウスに近づいたころにルヴィア・ジーザス・ダイン・アルフォンス・ヴェスタニエの世は幕を下ろす。
星の遺跡にNOAHが封じられている。星を喰らう原初の太陽が照らされていた時代のテゥエルターナー戦争の遺物NOAHそれが今もこの星に閉ざされている。
「ジェラフバルト卿が最後の欠片に選んだのがNOAHだ、自身に巨人の血と3女神のの一柱ジュリアとの間に生まれた子だ。面目もない」
「ペルセウス、話もアレだ。神経が狂う」
神代最後を務めたペルセウス・フォン・フリーレン・エスタンスはヴィヴィアン・エスタンスの直系の先祖であるがエスタンス家を取り仕切るこの男は8台のモニターをみつめつつ手元の資料を読んでいた。
「ノヴェル・ノエル・オースティア・オーヴェルアウグヌティヌス・アースアーシェス・ハートフィリア/ルーメン・ハートフィルア・イストゥリアムこの人物にアテでもあるのか?」
「リオン・ド・ナイ・スーの娘だ。ヒトミの最初の長女でジュリアの母親だ。ジェラフバルト卿の養母だ。紛らわしいジェラフバルト卿が産まれて直後にこの人物が星の剪定を受けてテゥエルターナー戦争に立ち向かった」
「ニビルでは光の獅子と呼んでいた。私はニビルにそんなに帰らなかかったから知らぬがよぉー」
「ノヴェル・ノエル・オースティア・オーヴェルアウグヌティヌス・アースアーシェス・ハートフィリア・・・・NOAHァ頭文字って人の名前だったのかよ」
「宇宙が渾沌で星のない嵐の中で輝いていた時代の原初の星の天の川の記憶だ。誰も覚えてねぇよ」
NOAHを使いこなせる人物って3女神の血筋ではクレアしかいない。クレアは唯一のNOAHを扱い熟せるタイプであった。ルヴィアはペルセウスに電話した。
≪星の遺跡の現場着任したぞ、ペルセウス?≫
≪用たての火急の件で電話したのは申し訳ない。ルヴィア?≫
≪正念場だ。空白の1000年にケリをつけさせてもらうぞ。隠居生活で年金自給者のアンネローゼに苦をかけさせたのを謝罪する≫
≪まったくだぞ、イシュガルド生存さては知っていたな。アレインがⅡ代目を継いで私にとっては・・・・・後悔もねぇよ≫
≪エルフの賢人にして杜の王よぉ、君がエルフと結婚して純粋のエルフであるアレイン君を出産とは記録に載ってないから新鮮だよ≫
≪電話切るぞ、今からが私最後の幕を下ろしに行ってくるわ≫
星の遺跡はKnghitsOfDarknessでも存在する宙に浮かぶ巨大な遺跡。原初の地球が創られる以前に6000億年前に惑星1等級分の範囲に跨ってこの遺跡の存在理由は不明。エルセリウス・ネルセリウスの中央に境界線が広がっており、この遺跡は星の内殻部分の星の内海。
「ジェラフバルト卿がここにいるのは事実だァ」
ルヴィアがここに来るのは2度目。ジェラフバルト卿の真名マルドゥク・ファンス・ジェラフバルト・ヴェスタニエという人物がヴェスタニエを築きに祖を開いたのも事実であるが彼は闇に堕ちた。
「英雄とは影に生きている。」
星の遺跡の碑文にも刻まれている。ジェラフバルト卿の長い間ヴェスタニエ家の歴史上正真正銘ジュリアとの子であるが50億年かけてヴェスタニエ家の祖はルヴィアである。
「ノヴェル・ノエル・オースティア・オーヴェルアウグヌティヌス・アースアーシェス・ハートフィリア・・・・・・NOAH」
ルーメン・ハートフィルア・イストゥリアムはリオン・ド・ナイ・スーとヒトミの子。13の十字架を思いを込めた釼に変えれる。
ヒトミは相変わらずニビルの神殿に座っている。ニビルの星は太陽系でも第7世代の太陽系の準惑星ケンタウロス座a-17.5に位置するADKHDの70000光年先にニビルが浮上しているのと第1世代の宇宙とは違い第7世代のニビルの神殿にヒトミは鎮座しており、KnghitsOfDarknessその始まりと終わりは顕現的にも連鎖して対となっている。
「ジェラフバルトのヤツ、アイツ自身もNOAHを扱い熟せる野郎だ。向こうは闇、私は光だ。」
KnghitsOfDarknessが始まるその前にルヴィア・ジーザス・ダイン・アルフォンス・ヴェスタニエは星の遺跡の前に立っていた。
ルヴィア・ヴェスタニエの時代は間もなく終わりを迎える。
「50億年のお勤めが終わる時期だ、ちょうどいいヤ」
「ジェラフバルト卿はここにいる」
星の遺跡は惑星そのものが遺跡の構造となっている。666階層もあり最上階は星の内海。重たい扉の向こう側には剣が岩場に突き刺さった広場がある。
≪ここは!?≫
「星の入り口だ。50億年も変わっちゃないない」
≪ニビルを思い出すか?ルヴィアよぉ、NOAHの継承ってお前覚えてたのか?正直安心したぜ≫
「・・・・・・・ダーインスレイヴ」
ルヴィア・ヴェスタニエはその歪んだ道を歩き入り口は多重平衡次元で道を見失うが、1度行ったことあるルヴィアは迷わずに進んだ。
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