第1話 召喚
「おい、足音立てるなよ」
「分かってるっての。てか声を出すなよ、できるやつならジェスチャーで会話しろ」
(スッと手を前に出し、ピースサインを立てた後にサムズアップをする)
「それ絶対適当だろ。お前は手じゃなくて顔で語ってくれよ」
ヒソヒソと小声で話す、物陰に隠れた男子高校生たち。場所は普段入れないはずの屋上に唯一出入りできる非常用はしごの側である。ちょうど先ほど、二人の男女がここを通っていったのだ。
「……え、どうする?本当に見にいっちゃう?」
「当たり前だろ!方正がついに告るんだぞ、見逃すわけにはいかないだろ。面白すぎる」
「あいつ、こういうことされるとキレるじゃん」
「いいんだよ。大丈夫、バレない。俺たちの方が、屋上侵入歴は長いんだからな!」
そう言い、四人の男子高校生の一人、
そしてちょうど、失意に沈む友と目が合った。
「あ」
「葉村、お前……」
その後、めちゃくちゃ極め技を受けた。
動けなくなるまで友をからかい続け、瑛人はやっとのことで立ち上がる。
「はぁ、方正は手加減を知らんなぁ……」
方正、という名の友が告った相手は
全学年の男がその背中を負うが、これまで撃沈してきた男の数は数知れず。サッカー部の主将であり高身長イケメンの竹崎、野球部のエースであり爽やかさがウリのイケメン谷岡、バスケ部に属するモデルのごとき二重が特徴のイケメン村田、同じ吹奏楽部のピアニストで他の学校から追っかけがやってくるほどのイケメン海野ですら、二宮の前では撃沈してしまったのだ。
何たる鉄壁の防御。方正が得意な関節技などではビクともしないだろう。当然なことに、男子たちの間では諦めムードが漂っていた。
瑛人をはじめとする、「イケメンってわけでもないけど人当たりが良くて、友達の数なら誰よりも多くて人気者だけどモテるわけではない、表現しようのない微妙なやつら」五人組、瑛人と方正、剣道部の筑紫、文芸部の渡辺、帰宅部の浅野の五人は、諦めムードの中でも二宮の背中を追う者なのである。
ちなみに、今もまだ告っていないのは瑛人のみ。いよいよ自分の番かと思うと、靴下の色はこれでいいのかとか、ワックスのかかり具合は大丈夫かとか、そういうどうでもいいことを心配し始める。
もちろんのことだが、瑛人も二宮のことがそれなりに気になっている。それはその端正な顔立ちと品のある佇まいだけではない。
瑛人は二宮の意外な一面も知っているのだ。その一つに、実はめちゃくちゃ働き者であることだ。知っている人はほとんどいないが、二宮は高校からやや離れたところにある昔ながらのカフェでバイトしている。たまたま通りかかった時に、店の前を掃除しているのを見かけたのだ。働く時間も丸一日であり、瑛人が見にいった日には必ずいたことから、相当な頻度でシフトを入れているのだと思われた。
もう一つは、めちゃくちゃマメに募金活動やボランティア活動をしているのだ。どうやら将来はNGOやNPOで働こうと考えているらしく、学校の隅に設置されている募金箱にお金を入れているとことをたまたま見たことがあるし、図書館で発展途上国についての本を読んでいたのを見たことがある。
もちろん、このことは他の誰にも話していない。瑛人が知っているということは、告白におけるアドバンテージになりうるのだ。
そして、来たるべき日が来た。
「よし瑛人行け!ティッシュ箱は準備済みだ!」
「なんで泣く前提なんだよ」
「頑張れ瑛人!横で声援あげてるからな!」
「いい雰囲気台無しじゃねーか!お前は喋らず顔で話せ、その方が面白いから」
「瑛人、ご愁傷さま」
「お前、俺のこと文芸本に書くなよ?絶対だぞ?」
「瑛人、お前もし付き合えたら、代償に俺たちが敵に回るぞ」
「そうか、短い友情だったな」
友からの熱い声援(?)を背に受け、いざ呼び出し場所の体育館裏へと向かう。植木鉢の配置、日陰の位置など、場所は全てセッティング済みである。ネットで調べたアイドルに髪型は寄せてあるし、シャツは昨日頑張ってアイロンしてシワを取ってある。準備万端だ。
「葉村くん?」
二宮一葉がやってきた。正面から見ると、やはりその整った姿が美しく、思わず体中がキュウと締まりそうになる。だがめげずに真っ直ぐ前を見る。今の葉村瑛人にできることは、それだけなのだ。
太宰治は、恋愛とは意志であると説いた。ならば、今は己の意志を貫き、あるがままに自分を伝えるだけである。
「えっと、二宮。呼び出してゴメン」
「大丈夫だよ。でもどうしたの、いきなり手紙なんて渡してきて?」
二宮は告られた経験などいくらでもある。だからこそ、今自分が告ろうとしていることは既にバレているのだ。
さぁ、なんと言う?
①好きです!と伝える
(ダメだ、直情的過ぎて繊細さに欠ける)
②ポエムを語る
(流石に痛々しいか?)
③バイトや将来についてなど、瑛人が知っている話を出す
(キモいストーカーだと思われるのはやだな)
そして、結論がまとまった。
「えっとね、俺は_____」
次の瞬間、目の前から全ての色が消えて_____意識が暗転した。
_________
それは黒でも、白でもない。
何もないのだ。その景色には、色がない。
無色、されど透明にあらず。
そんな景色が広がっていて、その次の瞬間に差し込んできた光は、瑛人の視覚の全てを奪った。
目を開くと、目に入ってくる光の多さに思わず目を強くつむる。そして光から目を守るように手で目を覆い、もう一度目を開ける。まだ眩しいが、目が慣れるにつれて、徐々にピントが合ってきた。
「……あれ」
体を見ると、自分はどうやら尻餅をついているようだった。よっこらしょと立ち上がり、手で目を覆ったまま、再び周囲の景色に目を向ける。光は眩かったが、徐々にその輝度は落ちていき_____手で隠す必要のなくなった視界に、大勢の人間の姿が目に入った。
大勢の人間は、瑛人の高校の制服ではなく、不思議な見た目をしていた。布で顔が隠れており、昔の外国の貴族のような、動きづらそうな格好をしている。そして彼らの周りには、光り輝く物が浮遊していた。
「…………は?」
何も理解できない。
二宮に告るのに緊張し過ぎて幻覚を見ているのだろうか。まるで◯リー・ポッターの世界のような光景が、目の前に広がっている。動きづらそうな服を纏った者たちの周りを浮遊していた光り輝く物はやがて光を失っていき、瑛人が立っている場所の地面に映っていた光る紋様も、やがて消えていった。
「…………」
何か話そうと考えたが、言葉が出てこない。ここは一体どこなのだ?夢の中ならすぐに目覚めるはずだが、尻をついた時の地面の冷たさ、頬に触れる風の感触は紛れもなく本物そのものだった。目の前には人の姿をした者がいたが、お化けのような生き物だったらどうすればいい?隠された顔の下には、世にも恐ろしい牙剥き出しの顔が待っているのではあるまいか?
「やった……!成功です……!」
どこからか、理解できる言葉が聞こえてきた。声の方向に目を向けると、教会の人のような修道服を着た女の人が、その場に倒れ込んだ動きづらそうな人たちの手を取って喜ばしそうな声をあげている。
「異世界召喚……伝説の現象を実現させられました……!皆さんのおかげです、本当にありがとう!」
彼女はその場にいた全ての人に駆け寄って倒れ込んだ彼らを抱き起こしていた。その様子を眺めていたら、不意に目が合った。
目を合わせると、修道服を着たシスター(?)のような女の人_____というより女の子がこちらに歩いてきた。布で頭を覆っていたが、顔を見るだけでもめちゃくちゃ可愛い子だと分かった。目は銀色に輝いており、見たことのない色をしていた。それと同じ色のまつ毛も長く、男としては無視できない美貌を誇っていた。
男として無視できない美貌といえば、二宮だ。顔の特徴がちょっと違う気もするが、美しさの度合いは二宮に匹敵、あるいは上回るレベルなのではないかと思った。
もしこれが幻覚なら、目の前にいる女の子は二宮の幻覚に違いない。俺の目の前にいる可愛い女の子は、今の状況では二宮しかありえないのだから。
女の子は俺の目の前にまだ歩いてくると、膝を落として俺の前に跪いた。
「えっと、二、宮?」
「初めまして、異世界の英雄。私の名はシルヴィア・アールウェイン。この世界の祈術師でございます」
「__________え?」
咄嗟の行動が全く噛み合わず、とりあえず状況の把握に努める。どうやら話題が噛み合っていないようなので、とにかく言われたことを理解しようと努めた。
「えっと、異世界?英雄?何を言って_____」
「……あ、失礼しました。あなたは召喚されたばかりで、状況が理解できていないのでしょうね。順を追って説明いたします」
呆気に取られている間に、女の子_____シルヴィアの話が始まる。
「我々はこちらの世界の祈術師であり、召喚術によってあなた様を召喚したのです。召喚する際にこちらの世界の情報を受け取っているはずなのですが、どうやらそれは上手くいかなかったようで、大変失礼いたしました。つきましては、まずあなた様がどのような英雄なのか、お教え願えますでしょうか?」
何も理解できない。
言葉が理解できるのは幸いだった。成績の悪い英語で言われたらどうしようとも思っていたし、いつも通りの日本語で通じるのはコミュニケーションが成り立つことが確認できて本当に助かった。
だが、言葉は分かるが意味が分からない。
祈術師?召喚術?こちらの世界?英雄?
一体何を言っているのか。漫画でしか聞かないような語彙のオンパレードであったが、女の子は全くふざけた空気ではない。幻覚や夢と思うには、いくらなんでもリアル過ぎる。
(何なんだ、このファンタジーな世界は……?!)
瑛人はようやく、自分が置かれた摩訶不思議な状況を理解し始めていた。
「……どうなさりましたか?やはり、いきなりの召喚は混乱を招くものなのでしょうか?」
「_____いや、いやいや、そうじゃない。えっと、君の名前なんていったっけ」
「シルヴィア・アールウェインと申します。シルヴィアとお呼びください」
「ありがとう。えっと、シルヴィアさん、ここってどこ?」
明らかに英語圏の名前だが、それを気にしては負けだ。日本が通じるようだし、とにかく今の状況を把握しなければ。
「ここは私の祖国、ビザント王国にある英雄を祀った神殿でございます」
「へ、え。ビザント王国ってどこにあるの?ヨーロッパ?」
「……ヨー、ロッパ?初めて聞く名前ですね。向こう側の世界の地名なのでしょうか?」
「__________」
どうやら_____本当に、事態は瑛人の想像を絶することになっているようだ。
「あのさ、ここってもしかして異世界だったりする?」
「はい、あなた様から見れば、この世界は異世界なのでしょう。我々が行使したのは、異なる世界の英雄を召喚する術ですから」
「へ、へぇ。魔法とかあるの?ドラゴンとかもいるのかな……」
「魔法、ですか。こちらでは失われて久しい言葉ですね。太古の昔に、悪魔が使っていた記録が残っていますが、現在はほとんど存在していません。ドラゴン、というのは最上級の強さを持つ魔物のことですね」
「へぇ、本当にいるんだ……」
馴染みのある言葉。それでいて、あまりにも現実味のない言葉。だというのに、シルヴィアという少女は大真面目にその存在が現実のものであることを語っていた。
「あなた様の世界には魔法があったのでしょうか?」
「いや、ないよ。見たこともない。てか、俺って英雄なの?英雄って、あのカッコいいやつのこと?」
「はい、そのカッコいいやつです!」
やたら英雄、英雄と呼ばれているから何のことかと思えば、俺のことらしい。少女もノリノリで肯定してくれた。
そうか、英雄か。カッコいいな。ふむふむ_____
_____どういうことなのか、何も理解できない。やはり、自分が錯乱状態にあるとしか思えない。五百歩くらい譲って俺が英雄だとして、ここが異世界だとして、なぜ俺が呼ばれているのか?巷でよくある異世界転生とは、もっとこう、転生した人間に優しかったはずだ。神様が出てきて導いてくれたりとか、強い人が守ってくれたりとか______
そこまで考えて、ふと気づいた。
もしかして_____これから、戦わされたりするのだろうか?
「……えっとさ、もしかして、これから戦わないとダメなやつ?」
「……えっと、本当はそうなりますが、そんなことはさせません。私は、あなたを戦わせたくないのです」
何たる暁光。相変わらず状況は全く飲み込めなかったが、どうやら戦わずに済むらしい。瑛人はもちろん武器など使ったことがないし、いきなりドラゴンと戦えと言われても勝てる気がしない。非力なただの高校生に何を求めているのかと思ったが、どうやらそうならずに済みそうだった。
「あなたはとても強い英雄かと思いますが、極力戦わないでほしいのです。あなたという強大な力を持った英雄がいれば、戦わずして長年の戦争を終わらせることができます」
「戦争?」
「はい。我が国ビザント王国と、隣にある魔物の国ルートは、長い間戦争を続けております。資源を巡る奪い合いで多くの犠牲者が出てしまいました。このままでは、
いたずらに戦死者を増やし続けてしまいます。そこに、あなたという最強の切り札が登場することで、戦争を終わらせる口実を作るのです」
「へ、へぇ。で、俺は何をしないといけないのかな?」
今はとにかく、この意味不明な状況から抜け出したい。せっかく服装も髪型もバッチリ整え、二宮に告る状況にあったのだ。今すぐにも夢から覚めて、告白を成功させなければならない。
(もしかして、フラれたショックでこんな夢見てんのかな)
一番あり得る線だ。フラれてしまい、失意に落ちていたところの夢であれば、こんなにリアルなのも頷ける。もしかしたら、美少女を俺に見せてくれたのは失意に沈んだ俺が自分で自分を慰めているからなのかもしれない。
ならば、すぐにこの茶番を終わらせる。戦争だか何だが知らないが、夢の中ならせめてカッコつけて終わらせてほしいものだ。
「はい。今から、あなた様にお願いしたいことを_____」
「その必要はないよ、シルヴィア。下がってなさい」
シルヴィアからの説明は、そこで途絶えた。代わりにやってきたのは、黒尽くめの服を着た集団と、その先頭に立つ軍服を着た男性だった。
「なっ……陛下?!なぜここに_____」
「シルヴィア、異世界の英雄を呼び出す君の召喚術は成功したようだね。本当によくやってくれた。あとは任せてくれたまえ」
陛下と呼ばれていたので、どうやら男は国王か何からしい。薄い藍色の髪を撫でつけ、整えられた髭を蓄えたその姿は威厳に満ちていた。
「お待ちください!今はまだ召喚術が成功したばかりで、彼にはこれから説明をしなければなりません。説明をするまでの間、接触は危険だと_____」
「シルヴィア、君の考えは素晴らしいものだったよ。軍部も、君の優れた策を高く評価している」
シルヴィアは、何やら困惑している様子だった。どうやら俺にこれから色々なことを説明してくれるとのことだったが、国王がそれを邪魔したのだろう。後ろに控える黒服の軍団も気になるし、いかにも悪役そうな雰囲気を醸し出していた。
「だが、甘い。君の理想は甘過ぎるよ。英雄を召喚し、武威を示せば確かに戦争が終わるだろう。だが、戦争が終わることに意味はないのだ」
「……陛下、何を考えていらっしゃるのですか……?」
戦争が終わることに意味はない、だって?
戦争が悪であることは、瑛人も人並みに習っている。歴史の中で起きてきたどの戦争も、特定の誰かが悪なのではなく、それを引き起こした者全てが悪なのだと。だからこそ、戦争が終わらせることは正義なのだと、瑛人は教わっている。
それを、この男は真正面から否定した。一国を授かる王が。
「戦争が終わればどうなる?確かに、長年続いた始素資源の問題は解消されるだろう。だが、人類と魔物の禍根が消えるわけではない。今回で終わらせても、これからずっと先の時代で、またルートとは戦争をすることになるだろう。それに、これまで負担をかけ続けてきた民の期待はどうなる?魔物から全てを奪い、自分達が潤うことを王国に求めていた民は、魔物との友好を望むか?戦争の終結を望むのか?
_____答えは”
シルヴィアは言い返すことができなかった。それは相手が目上の存在だからではない。オルティノスが背負う、王国全ての命。その重みがどれだけのものなのかをよく知っているからこそ、軽々しく返すことなどできるはずもなかった。
「これから先、人類はより発展し、いつか必ず魔物との関係に決定的な亀裂が走る。その時に起きる大いなる戦いは、世界を巻き込んだものとなろう。私には、遥か先の未来で民が苦しむことなど、耐えられるものではない……!」
「陛下……!」
国王が背負うものの重みなど、瑛人には到底理解できない。だが、その男の表情からは、一切の妥協を許さない固い決意が表れていた。
「私は、民が平和に暮らしていけるのであれば、この身を悪魔に捧げても良い。シルヴィア、君が望んだ世界を私が実現することはできないよ。済まないね」
「待ってください……!叔父様……!」
「呪術隊、始めよ」
シルヴィアが瑛人の側を離れ、国王オルティノスに向かった直後。
その場を取り囲んだ黒服の者たち全員が両手を
「なっ……ちょっと……!」
唐突に強い力で体を締め付けられたので、振り解こうと体を
「がっ……あっ……」
体の中心部がメキメキと音を立て、呼吸が詰まる。心音が耳でこだまし、外の音と入り混じる。目が飛び出るのではないかというほどの締め付けの苦しさによって、俺は意識を失った。
「そんな……!なんてことを!叔父様、おやめください!」
「…………」
シルヴィアにとって、オルティノスは憧れの存在であり、そしてもう一人の父親でもあった。育ってからは叔父様と呼べる機会はほとんどなくしてしまったが、それでも彼の考えは自分と同じだと思っていたのだ。
だというのに_____
「許せよ、シルヴィア。私は正義の味方ではない。王なのだ。例え卑王になろうと暴君になろうとも、民を守らねばならん。最初から、私はお前の理想の敵だったんだよ」
「やめてください……そんなことを言わないで……!世界の広さを私に教えてくれたのは、あなたではありませんか!」
「そうだ。この世界は広い。だが、美しいものではないのだ」
黒服の集団_____王国の呪術隊は瑛人を完全に拘束することに成功し、続く呪術を行使し始めた。
「人類が誕生した時から、この世界はこうなる運命だった。人の世の驕りがこの世界を食い荒らし、この世界を守るものたちと人類はそう遠くない未来に激突することになる。その時、どちらが勝つかは分からんが、想像を絶する第厄災が起こることは確実だ。ならば……!」
オルティノスの決意は揺るがない。絶望と諦観が入り混じるその目には、確かに笑顔を浮かべる民のたちの姿があった。
必ず、後世に幸せをもたらせるよう。自分の子供たちに、禍根を残さぬよう_____
「_____二度と禍根が残らぬよう、魔物を一掃する。英雄を完全に支配し、その力でもってルートという国を跡形もなく滅ぼすのだ」
呪術の邪悪な力が、瑛人の体を覆った。
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