第82話 今後のデート予定?
(でも……俺の場合は、さくらが投稿している、日記形式小説からさくらの姿形を思い描くことが出来た!)
(男の娘では有るが、現役学生だし、小説の内容とさくらの私生活は一致している!!)
(さくらの場合も、俺が投稿している『心のデットヒート』から、俺の姿形を想像したのか、それとも他の小説主人公から俺を想像したのだろうか?)
朱里さんが言ったことは間違ってはいないが、俺とさくらは実際に出会うまで、メールやRailでかなり親交を深めてから出会っている。
それだけ親交を深めてから出会っているから、お互いが騙す気など……有ったか!?
でも、もう過ぎたことだ!!
「まぁ私も、颯太さんの本名を知ることが出来たから良いけど!」
「湯浅さんね…。私も颯太さんと呼ばせて貰うわね♪」
朱里さんは少し怒った表情では無く、穏やか表情で言い終えると、食べかけのシャーベットを食べ始める。
俺もシャーベットが手つかずだったので、シャーベットを食べる。
「うん!」
「桃の甘酸っぱさと香りが良い!!」
先ほどからの会話で、大分溶けかかってしまっているが、まだシャーベットの食感は残っている。
「颯太さんは、甘いのはお好き?」
朱里さんは微笑みながら聞いてくる。
「好きですよ!」
「良く、スーパーの洋菓子コーナーでシュークリームとかを買います!!」
「へぇ~~。お酒も飲めるそうだし、甘い物も大丈夫なんだ♪」
「さくらちゃんも、甘い物には目が無いそうだから、良かったねさくらちゃん!」
朱里さんは笑顔で、俺とさくらに向けて言う。
「はい!」
「近いうちに、颯太さんと甘い物巡りをしてみたいです♪」
さくらも、俺と朱里さんに向けて、嬉しそうな表情で言う。
(甘い物巡りか……)
俺の中では『ピン』とは来なかったかが、何処かの繁華街を巡り歩きながら、甘い物でも食べるのかなと思いながら……シャーベットを綺麗に完食する!
(うん!)
(美味しかった!!)
俺は心の中でそう言って、雑談に近い談笑を、三人でこの後も続けて、お茶会の時間は過ぎていった。
☆
時刻は16時手前……
「今日は、ごちそうさまでした!!」
「ありがとうございます。朱里さん!!」
お開きの時間が近づき、俺は店の出入り口前で、朱里さんにお礼を言う。
ランチの料金などは、朱里さんがご馳走してくれた!!
前回の『ほなみ』に続き今回もだから、本当に朱里さんは良い人だ!!
「お礼なんか良いわよ。颯太さん!!」
「じゃあ、後は二人の時間を楽しんでね♪」
「嬉しいお言葉、ありがとうございます。朱里さん❤」
朱里さんの言葉を笑顔で返す、さくら。
俺とさくらは、朱里さんにお礼と別れの挨拶をしてから喫茶店ひなたを出る。
時刻は16時の時間帯だが、お腹は満腹に近い状態で有った。
外に出ると……遠くから蝉時雨が聞こえる。
まだまだ、十分にデートが出来る時間だ。
俺とさくらは車に乗り込み、俺は車のエンジンを掛けて、さくらに次の予定確認をする。
「さくら!」
「この後は公園デートだよね♪」
「はい!」
「公園デートです!!」
俺がそう聞くと、さくらは元気な笑顔で返事をする。
「公園デートの後は、食事の予定だったけど、どうしようかね…?」
「そうですね~~!」
「19時や20時にお食事の時間にしても、今日は食べられないですね~~(汗)」
さくらはイラストで言えば、顔に汗マークを付けながら笑顔で言う。
「だよね…。じゃあ、今日は公園デートでお仕舞に成るかな…」
俺はそう呟くが、同時に心の中で考える。
(確か……さくらの家の門限は22時と聞いたが、まだ高校生のさくらをラ○ホテルに連れ込む訳には行かないし、これで公園デートだけでは本来健全で良いが、俺もさくらも満足はしないだろう?)
今のお腹状況では、さくらとの食事(晩ご飯)は難しそうだから、何か別のデートプランを探す必要が有るだろう……
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