第73話 何処までがドッキリ!?

「じゃあ、私は一度、厨房に戻るね♪」


 朱里さんは料理の注文も聞かずに、さくらからトレーを受け取り、そのまま厨房に戻ってしまう!?

 俺へのドッキリが大成功したから、浮かれてそのまま戻ってしまったか!?


「♪~~~」


「……//////」


 さくらは“にこにこ”笑顔の中、俺はさくらのセーラー服エプロン姿を恥ずかしい目線で見ている。


(俺の中で……ドストライクだよ。さくら!//////)

(これが、さくらが通っている学園制服か!?)


 俺がさくらの姿を恥ずかしい視線で見ていると、さくらが笑顔で声を掛けてくる!


「どうですか! 颯太さん!♪」

「私の制服姿は!♪♪」


 今まで無い、はしゃいだ声で言うさくら。

 さくらの中でも、俺がこれだけ大仰天したのだから、ドッキリ作戦は大成功だと感じているのだろう。


「うっ……うん//////」

「凄く可愛いよ…。さくら…//////」

「それが……さくらの学園制服姿…?///」


 俺が恥ずかしそうに聞くと、さくらは笑顔で否定の言葉を言う!?


「いいえ、違いますよ。颯太さん!♪」

「私の学園はセーラー服では無くブレザーです!!」

「男女関係無しでブレザーですが、ズボンとスカートは任意で選べます!!」


「あっ……そうなんだ!///」

「学園はブレザーなんだ!!//////」


「そうだよね……セーラー服は女性が、今は中心に着る服装だからね!//////」

「あはは……//////」


 俺はセーラー服派かブレザー派かと言われれば、セーラー服派だ!?

 ブレザーでも可愛いデザインは有るが、俺の中での王道はセーラー服だと思う!?


「颯太さんは……かなり、この格好を求めていますね!//////」

「さっきからずっと……お顔が、真っ赤っかですよ!♪♪」


 さくらは満面な笑みで言い終えると、俺の耳元に顔を近づけささやく……


「私のこの姿を見て……彼処も大きく成っていますか…!♪///」


「!!!//////」


 俺は言葉が本当に出なかった!!

 俺の“ぞうさん”は、セーラー服姿のさくらを完全に求めていた!!


 年齢だけで言えば、さくらは現役高校生だ!!

 中身は男性でも、10代の美少女顔が側に居て、更に自分が求めていた(!?)姿形をしていれば、理性よりも本能が勝ってしまう!?


「ふふ!//////」

「やっと、颯太さんを完全に振り向かせる事が出来ました!!♪」

「今度からは、この姿で会いましょうか!!♪」


 さくらは笑顔で言う!?


「まぁ……それは嬉しいけど、それをするとさくらの魅力を周りに伝える事に成るから、出来れば俺だけの中で……//////」


 俺は何を言っているのだと思うが、それだけ俺の中では理想の姿形で有った。


「ありがとうございます。颯太さん!!♪」

「でも、これは喫茶店の制服ですので、喫茶店内での着用は許してくださいね!♪」


 そう、和やかな表情で言うさくら!?


「えっ!?」

「これって、俺に対するドッキリでは無いの!??」


 俺は今まで全部ドッキリだと思っていた!!

 セーラー服姿のさくらで俺を接客させ、俺の反応を見ると言う、朱里さんとさくらが仕組んだドッキリだとずっと思っていた!?


「颯太さん……連絡が遅れましたが、先月の上旬から、朱里さんのお店でアルバイトと言うよりお手伝いをしています!!」


「朱里さんのお店は平日でも、17時半で閉店に成りますし、土曜日も14時までです!」

「普段は土曜日だけ働いて、今は夏休みの時期ですので、平日も二日ほど働いています♪」


 さくらは穏やかな表情で言う。


(朱里さんの店なら、さくらが働いても全く問題は無いし、それにさくらは美少女だから新規のお客さんも増えるだろう……)

(接客態度も問題ないし、それに俺がさくらの決めた事に、とにかく口を出す権利は有るようで無い……)


 俺とさくらは恋人関係では有るが、さくらの人生を決める権限や指示する権利は無い。

 それにさくらは男性だから、万が一の事が有ってもスカートをめくって、さくらの“ぞうさん”を見せれば、大抵の男は逃げるはずだ!?


 けど、俺の中で一つ納得出来ない事が有った……

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