第72話 わけわかめ

「お待たせしました!」

「いらっしゃいませ~~。お一人様ですか♪」


 陽気な笑顔と声で、俺を出迎えた女性……

 その姿は夏服セーラー姿にエプロンを付けているこその、俺の恋人で有るさくらで有った!??

 雰囲気的には、家庭科の調理実習で見る姿と同じで有った。


(さくらは、この喫茶店でアルバイトを始めたのか?)

(それとも、朱里さんからのサプライズか??)


「あっ、はい……一人です///」


 俺は先に言うことが有るだろうと思いつつも、さくらの問いに答える。


「では、お席にご案内します!」

「私と一緒にこちらへどうぞ!♪」


 さくらは営業笑顔で、俺を席に案内する!!

 俺は良く理解が出来ないまま、さくらの後を付いて行く……


「では、こちらのお席にどうぞ!」


「あっ、はい…///」


 笑顔のさくらに言われて、俺は着席をする。

 窓際の席で有るが、この前の時よりも広めの席に案内された。(前回も、さくらに案内された)


「ただいま、お水とおしぼりをお持ちします!」

「しばらく、お待ちください!!」


 さくらは役に成りきっているか、営業笑顔で言いながら席を離れようとする!?

 俺はそれを慌てて呼び止める!!

 もう、サプライズは終わりで良いだろう!?


「ちょっ、ちょっと、さくら!?」

「どうして……そんな格好しているの???」


「此処でアルバイトでも始めたのか??」

「けど……セーラー服が制服の喫茶店なんて、有る所を除けば無いよね……///」


 俺が慌てながら言うと、さくらは営業スマイルをしながら言う!?


「お客さま!」

「当店での、好意の有る声掛けは、ご遠慮させて頂いております♪」

「それに私には颯太さんと言う、素敵な彼氏さんが居ますのであしからず!♪」


「……//////」


 俺は唖然とするしか無かった。

 さくらがアルバイトをするなんて聞いていないし、それも朱里さん店とは……


 さくらは笑顔でそう言い終えると、厨房に戻って行くが入れ替わるように、満面の笑みをしながら、朱里さんが俺の方にやって来る!!


「どう! 颯太さん!!」

「先月から来て貰っている、新しい新人さんは♪」

「“ひなた”の看板娘に成りそうだね~~~♪」


 本当に満面な笑顔で言う朱里さん!?


「あっ、あのどう言うことですか!///(汗)」

「俺……全然、聞いていませんよ!?//////(大汗)」


 俺は“たじろぎ”ながら朱里さんに聞く。


「うん!」

「颯太さんを驚かそうと思って、私もさくらちゃんも言わなかった♪」

「どう……。セーラー服のさくらちゃん姿は!♪」


「……//////」


 俺は素直に、似合っていると言いたかったが、さくらの中身は男性で有る。

 だが、さくらのバンダナ・セーラー服エプロン姿には、さくらが男性でも、俺の萌えゾーンを振り切ってしまった!!


「おっ、その感じだと……さくらちゃんにハートを打ち抜かれちゃた見たいだね♪」

「颯太さんの高校女子制服は、セーラー服だったのかな!♪」


 茶化しながら言う朱里さんだが、俺は”さくら”のその姿を凄く求めてしまった!!

 さくらの彼処に“ぞうさん”が付いていても、今のさくらなら俺は、絶対愛せるだろう!?


「お待たせしました♪」

「お水とおしぼりです!♪」


 厨房から戻って来たさくらは、トレーに水とおしぼりを乗せていた。

 さくらはコップに入った水とおしぼりを置いて行くが……一つでは無く、三つをテーブルに配膳していく?

 さくらが配膳を終えたタイミングで、朱里さんがさくらに声を掛ける。


「お疲れ! さくらちゃん!!」

「ここまで良いよ♪」

「後は、颯太さんと仲良く過ごしてね!♪」


「はい! お疲れ様です。朱里さん!!」

「では……後は、お言葉に甘えさせて頂きます!//////」


 お互い笑顔で話を終えると、さくらはそのままの姿(セーラー服)で俺の真横に座る。

 さくらが座る時、“まじまじ”とその姿を見てしまう…//////

 パッド入りでは有るが、胸の大きさもセーラー服から強調されていて、俺の本能はさくらを心底求め始めていた!?

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