第31話 失言

「俺も桜坂さんとは何か、良いなと思う部分は感じて居たけど、ちょっと急展開だね……。流石に……///」


 俺はわざと、この展開に急ブレーキを掛ける言葉を言う。

 桜坂さんが何処まで本気か知らないが、これ以上の展開はまだ早すぎる!!

 学生と成人の性行為は、完全にゲームセットだ!!


「そっ、そうですね……」

「今日の私は何か変です……本当にごめんなさい。颯太さん///!」


 再度、謝る桜坂さん。

 桜坂さんも突発的な行動を……少し後悔している感じだ。


(もう、2人の時間は、これで終わりにした方が良いだろう……)

(これ以上この時間を行うと、朱里さんに場面を見られる恐れも出て来るし、間違った行きずりの関係も出来てしまうかも知れない!!)


 俺はそう考えたが……やり残したことが有る。


(でも、さくらさんが、これだけの行為を求めたのだから、さくらさんの“ぞうさん”は絶対に元気だよな…)

(さくらさんぞうさん”の種類おおきさが分からないが、今なら簡単に確認ができるか…!)


 男性生殖器も個体差が有るし、人種によって全然、ぞうさんの姿形も違う。

 非興奮の場合、容易に確認できない時も有るが、興奮時なら見た目で視認が出来る。


 特に桜坂さんの場合、今日はワンピース姿だから、ワンピースのスカート部分をめくって貰えば、直ぐに桜坂さんが、本当の男の娘かの確認も出来る。


「でっ、でも、さくらさんキス上手じょうずだね!//////」

「……余りのも上手だから、俺驚いちゃった!!//////」


 桜坂さんの“ぞうさん”確認も早くしたいが、有る程度は桜坂さんをフォローもしなければ成らない。

 すると……桜坂さんの顔は、完全の真っ赤に成った!?


「~~~!!//////」


 恥ずかしすぎて、桜坂さんは言葉が出ないようだ。

 両手を頬に添えて『どうしましょう~~//////』と、声を出したそうな感じだった。


(しまった……これは、言う言葉を間違えたな…)


 俺は掛ける言葉を間違えたと思い、別の言葉で桜坂さんに声を掛けようとした時、桜坂さんが恥ずかしながら話し始めた……


「颯太さん……」

「きっ、キスの練習は、した事が有りますから…//////」


「えっ!?」

「あっ、あぁ……そうなの!!」


「……はい」

「ぬいぐるみさんで練習しました!//////」

「褒めてくれて、嬉しいです……///」


「ぬいぐるみですか……」


「はい……///」


(さくらさんは、ぬいぐるみの口を舌で舐めたり、ディープキスの練習までしたの!?)

(本当かいな…。こう改めて考えると、さくらさんは謎多き男の娘だな……)


(けど、あのキスはかなり手慣れた感じだぞ…)←どうして分かる!?

(俺と出会う前に、誰か他の人と、関係を持っていた気がするな……)


 俺は直感でそう思うが、桜坂さんが複数の人と関係を持つタイプでは無いと思うし、其処まで女性に成りきる練習をしたのかも知れない。

 これ以上、この話はしない方が良いだろう……


「えっと……余り追求しても、さくらさんが困りますので、これで止めますね///」


「はい…」

「そうして貰えると嬉しいです。颯太さん……///」


 俺が不用意な発言をしてしまった所為で、二人の間に変な隙間が出来てしまった!

 これでは、最終確認ぞうさんチェックが難しく成りそうだが、どうにかして桜坂さんが、男の娘までの確認はしておきたい…


「……」


「……///」


 桜坂さんは頬を染めたまま、困ったような、悲しそうな表情をしていた。

 非常に声を掛けにくい……

 間が出来てしまったが、俺は時刻確認の為に、カーラジオに表示されている時計を見る。


(今の時刻が……18時前か…)

(そろそろ、日も大分落ちてきたし、朱里さんも何時外に出て来てもおかしくは無い)

(別に確認するだけだから、5分も有れば終わるか……)


 今、この場で『さくらさん。スカートめくってくれる!』と、言うタイミングでは無いが、今言わないと今度何時、確認が出来るかは不明だし、俺が悶々としてしまう。

 俺はタイミングが悪いのを承知で、桜坂さんに頼んで見る。


「さくらさん……」

「日が暮れて来たので、そろそろ終わりにと言いたいのですが、最後に一つだけ良いですか?」


「……何をですか…?」

「颯太さん……」


 桜坂さんはわざとかは分からないが、あいだを開けて聞いてきた。

 染まっていた頬は冷めて、普通の表情には戻っていたが元気は無い……

 俺は勇気を振り絞って、桜坂さんに言葉を発する……

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