第4話

「落ちると危ないから私の首に手を回して」


「はい・・・あの、この状態で移動するんですか?」


「ああ。怖いのか?だが飛んだほうが早く着くから、少し我慢してくれ」


人間界では、この抱き方をお姫様抱っこと言うらしい。

この状態が恥ずかしいのか少女は白い肌を真っ赤にしていて、すごく可愛かった。


「はい、わかりました」


「君の名は何と言う?私はレオナルドだ」


「私はナターシャ・ハリスです。レオナルド様」


「ナターシャか気軽にレオと呼んでくれ」


「ではレオ様って呼んでいいですか?」


「もっと気軽に接して欲しいんだが、無理か?」


「そんな!すぐには無理です」


「私と二人の時だけでもいいから、それでも無理か?」


「レオ様そんなに悲しそうな顔しないで下さい!わかりました。二人の時だけ頑張ってみます」


悲しそうな顔をしているのか?私が?家臣には怖い顔としか言われた事がないが。


「ああ、そうしてくれると私は嬉しい」


それから10分後、城に着いた。


「ナターシャこれを耳に着けてくれ、お守り代わりになるから」


「このピアス、レオ様のでしょう?私がもらっていいの?」


「ああ私はナターシャに着けていて欲しいんだ」


「レオ様ありがとう。私嬉しい」


「私が着けてあげよう」


「レオ様私自分でやるから・・・」


そしてナターシャからピアスを奪いナターシャの耳にピアスを着けた。

外れないようにと魔力を使った事はナターシャには伝えずに。


「うん、よく似合ってるよナターシャ」


「もう、自分で着けるって言ったのに・・・でもありがとうレオ様」


どうやらナターシャはご立腹らしい。

そんなに自分で着けたかったのか?

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