(二)-14

 塀で仕切られた敷地内の入ると、車から降りて家に入るように指示された。私たちはそれに従って中に入った。中には大勢人がいた。中には銃を持った迷彩服の人たちもいた。それは同じ反政府活動をしている過激派の人たちだった。

 リビングの奥のソファには白いスーツ姿の華僑の男性が一人いた。黒ずくめだった男に案内されて、デニスと私はその男性の方へ連れて行かれた。

「あなたと会うのは初めてですね」

 白いスーツ姿の中国人はそう言って、ライアン・チェンと名乗り、手を差し出して握手を求めてきた。デニスと私は握手を返し、それぞれ自分の名前を名乗った。


(続く)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る