(二)-11
「大丈夫。みんな自分の意志でデモに参加したのよ。あなたを責める人なんていないから」
私はデニスを抱きしめた。もこもこのダウンのコートの上からだったので、上手く抱きしめられなかった。でもデニスは「ありがとう」と言って涙を拭いた。
「学生反政府運動家のデニス・ゴローニンですね」
突然低い男性の声が聞こえた。驚いて振り向くと、すぐ背後に全身黒ずくめの人間が二人立っていた。顔は目出し帽を被り、目には暗視ゴーグルを装着していた。私たちの方には向けていなかったが、機関銃を持っていた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます