(二)-10
翌朝、私は五時に目が覚めた。まだ朝早く、日も昇っていなかった。冬が近づいてくる季節でもあったので、すぐに着替えてこのアジトを飛び出せるようにした。
みんなまだ寝ているかと思ったけど、デニスはすでに起きていた。もうすでに支度を調えていた。
「実は全然眠れなくって……」
「あなたは頑張っているわ」
「でも、私のせいでみんなが犠牲になっているのよ」
いつもは明るく自信に満ちた振る舞いをするデニスであったが、このときは、その自信を持てずにいるようだった。
(続く)
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