遅刻遅刻よりも人の金
金さえあれば生きていける。
そんな時代は終わり、金すら無くても生きていける世界になった。
しかし、世界は娯楽を求め続ける。
その娯楽には金が必要だ。
だから、今も昔も全て金である。
「運の良い小銭稼ぎが出来た~♪」
さて、まあ。人を助けたのには理由があって。
うん。金と名声です。
金は適正料金。名声は……わからん。
名声ばっかりはどうにもならない。
人物像によって違うからね~。
さて、まあ。遅刻したんですけど。報告はちゃんと行ってたみたいで。
始業式には間に合わなかったけど自己紹介には間に合ったのでヨシ!
いや~、報連相が良くできている!関心関心……
で、無駄な所にも報告が行ってたみたいで……
「ホールに飛び込んだ時どうだった?怖かった?」
「中はどうなってたの?よく死ななかったね?」
「お金どんぐらい貰ったの?ねえってば」
本当に鬱陶しい。
聖徳太子じゃないのでやめてほしいのだが……
しかし、ここで関係が悪くなると厳しいのでしっかり答えていく。
ちなみにメモを同時に取ってるから頭がクラクラしてきた……糖分欲しい……
そうして地獄の10分間を乗りきったのだが……席替え。それによってこの学園の本性が現れる……
「はい。では、今日の授業は席替えです。でまあ、いつもならすぐに終わって係決めをするんですが、今日は大人気な子が居ますんでね。鬼ごっこをしましょう!ルールは簡単。隣に座りたい子を最後の時間まで手を握る事で勝利!まあ、両手あるんで頑張ってください。」
これによって窓際の席への道が閉ざされた。
と。そのまえに何故鬼ごっこ?と思うだろう。これがこの学園の特殊性である。
学生自ら動く理由を作り、実践させる。
つまり餌を用意して向こうから動くように仕向けるのがこの学園の方針だ。
で、今回の餌は私である……フードかぁ……
「ちなみに席は好きな所で良いよ。同じ場所になったらタイマンで決めてね~」
頭おかしいんじゃないの?
座学の時間無くない?無いよね?
「はい、では。ヨ~イDON!!」
エ?
先生が突然DONだなんて言った瞬間。私は窓から飛び降りていた。
ここ……4階なんだけど……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます